「ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー」試飲会、18年も盛況

ボルドー135シャトーが加盟する生産者団体ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドーは20日、2015ヴィンテージを紹介する業界関係者向け試飲会をホテルニューオータニ東京で開催し、約1,200名が来場した。過去最大の96ワイナリーが来日。19日に実施した大阪会場には86ワイナリーが参加した。なお、会場の混雑を避けるため、来年の東京会場は二部制での開催を予定する。

同団体会長の「ドメーヌ・ド・シュヴァリエ」当主オリヴィエ・ベルナール氏に、2018年のヴィンテージについて尋ねると、「マニフィック!(素晴らしい)」と破顔した。「6月までは雨が多く、病害も多かったが、水分を確保できた。7月から10月までは好天に恵まれ、果実がしっかりと凝縮。タンニンは多いが、2003年のようにヘビーではなく、酸もしっかりある。歴史的なヴィンテージになりそうだ」。

ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー会長 オリヴィエ・ベルナール氏

ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー会長 オリヴィエ・ベルナール氏

今回紹介する2015ヴィンテージについては、「バランスの良さが特長で、今からでも飲める。5月から7月に記録的な暑さと乾燥が続いたが、8月に気温が下がり、ぶどうも良く熟した。2005や2009のようにフェミニンなスタイル。日本人はきっと好きだと思う」と語った。
 
また、日本市場については「中国はトップシャトーに人気が偏りがちだが、日本は幅広いワインを受け入れてくれる成熟した市場。20年前は、ボルドーなら何でもよかったが、今は土壌や作り手のことも良く勉強しているし、ヴィンテージと価格について厳しい目を持つ愛好家が多い。」と話す。イギリスのEU 離脱の影響については「ポンドが下がったおかげで旅行客が増え、レストランでのワイン需要も伸びている。問題はない」。なお、来年2月には「ビッグネームが新たに加盟する予定」(ベルナール会長)。
 
〈酒類飲料日報 2018年11月22日付より〉