サッポロビールは5日、渋谷区の同社内にて「2019年RTD事業方針説明会」を開催した。説明会では昨年のRTD市場や同社の概況を振り返り、また、今年の各ブランドの戦略やRTD事業のテーマを発表。髙島英也代表取締役社長と宮石徹取締役常務執行役員営業本部長が登壇し、それぞれについて説明を行った。

※RTD=Ready to drink、チューハイ・サワー等の低アルコール飲料。
中央=髙島英也社長、右=宮石徹常務

中央=髙島英也社長、右=宮石徹常務

〈「99.99」18年実績は239万ケース、19年は400万ケース目指す〉
髙島社長=昨年の振り返りとして、RTD市場は総出荷数量2億ケース(250ml×24本換算)を突破した。市場をけん引するのはアルコール度数が7~9%の高アルコール商品で、全出荷数量のうち6割に迫る数量を占めるまでになった。根強い節約志向や、外食市場におけるレモンサワーブームなどがRTDへの追い風になっていると考えられる。
 
その中で当社のRTD商品の出荷数量は計694万ケースとなっており、対前年比の伸び率は177%と大きく飛躍。昨年8月に発売した「99.99(フォーナイン)」が多くのユーザーから支持をいただいたためで239万ケースの売り上げとなったことに加え、そこに従来から取り組んできた「愛のスコールサワー(204%)」や、「キレートレモンサワー(110%)」などのコラボレーション商品も着実に成長したため、このような良い結果となった。
 
その上で当社は、2019年のRTD商品の出荷数量計1,000万ケースを目指す。また、RTDカテゴリーにおけるテーマを「驚きを形に」と設定。「サッポロにしかできない」「さすがサッポロ」といわれるような商品開発やプロモーションを行うことで、カテゴリーナンバーワン、オンリーワンを達成し圧倒的な存在感を持つ企業へと目指していく。
 
昨年同時期に行った記者会見では2020年に達成すると発表してきたが、機会が巡ってきており前倒しでの目標達成を目指すこととなった。対前年比では144%となるが「99.99」のさらなる魅力の訴求や、新たな価値を持った新商品を市場に投入することで、飛躍的な成長を成し遂げたいと考えている。
 
宮石常務=昨年発売した「99.99」だが、クリアな飲み心地とスタイリッシュなパッケージがユーザーから評価され、当初の年間目標だった200万ケースを約1カ月で達成。認知度に対する経験率も50%を超えており、当社の製品としては例がない高さ。しかし認知率自体は3割に満たないので、さらに認知率を向上させるべく、2019年の同商品の戦略テーマを「99.99with」とし、様々な飲み方や飲用シーンにマッチするということを多様な角度から提案していく。また、通年商品3商品に加え、3月からは「クリアライム」を通年商品として投入し計4商品で展開。他のフレーバーの展開も予定している。
 
プロモーションには引き続き長谷川博己さんを起用し商品の魅力をユーザーに訴求。ブランド計で400万ケースを目指し、当社を代表するブランドとして育てるつもりだ。

戦略テーマは「99.99with」

戦略テーマは「99.99with」

新商品としては4月2日に「レモン・ザ・リッチ」の投入を予定している。同商品は近年のレモンサワーブームにより飲用機会が拡大するに伴い、ユーザーもRTDのレモンフレーバーの商品に求める水準が高くなってきている。そういった市場となっている中、当社が行った調査では缶レモンサワーの味わいに対する不満が顕在化していることが判明。また、理想とするレモンサワーとしては「みずみずしい果汁感がしっかり感じられる」や「人工的な味でないもの」「レモンの味がしっかりしていて、味や香りが楽しめるもの」といったもので、より一層「本物感」を感じられるレモンサワーを、グループ企業のポッカサッポロフード&ビバレッジの知見を活かし開発。レモン果汁はレモン産地として名高いイタリア・シチリアの業者と共同開発したほか、レモンオイルや果皮、パルプなど、レモンに対する知見が多くなければ取り扱えないような素材も用い、より香り高く深みのある濃い味わいを実現。発売前の調査でも9割のユーザーが高く評価してくれている。
 
コミュニケーション戦略としては「メーカー」「専門家」「ユーザー」の3方向からの立体的なコミュニケーションを展開し、キャッチコピーは「すべてのレモンサワー好きをうならせる」とした。同商品の年間出荷数量の目標は120万ケースとしている。
 
〈酒類飲料日報 2019年2月6日付〉

「レモン・ザ・リッチ」

「レモン・ザ・リッチ」ドライレモン、レモン、ビターレモン