ボルドーワイン委員会は4月24日、東京都港区のザ・ストリングス表参道にて「バリューボルドー2019」の発表会およびボルドーワイン試飲・展示会を開催した。

発表会ではボルドーワイン委員会のアラン・シシェル会長による挨拶ののち、「バリューボルドー2019」を選考した4名のうち3名が登場しコメントを発表。

ワイン居酒屋の経営者で、ボルドー騎士団のメンバーでもある藤森真さんは「今回490本の中から特に良いと思ったものを100本選んだが、選ばれなかったワインも素晴らしいものがあり大変難しい審査だった。様々な種類のワインがあるので、パーティーやアウトドアといった場でも活用してほしい」とコメントしたほか、「図解ワイン一年生」の著者である小久保尊さんは「さまざまなタイプのワインを選ばせていただいた。間違いない4人が間違いない100本を選んだので、難しいことは考えずに気軽に飲んでもらいたい」と来場者に呼び掛けた。

発表会ののちに開催された記者会見では、シシェル会長がボルドーの最新状況を説明。シシェル会長=バリューボルドーは質や多様性が特に良質なワインということで選ばれている。ワインは全て日本国内で販売されており、おおむね1,000円から4,000円までの手の届きやすい価格設定。セレクションを行ったのも、日本の消費者が期待していることや好みのテイストを熟知している日本人のエキスパート。品質については日本の消費者のニーズに合致していると確信している。

また、今回は490本の中から選ばれた100本の「バリューボルドー」を飲んで頂くことで、ボルドーワインについて新たな面を見ていただき、更には飲用機会の拡大につながればと考えている。特に若年層の新しい消費者を獲得していきたい。

〈2018年ヴィンテージは「ずば抜けてハイクオリティ」〉
2018年のヴィンテージは、春は雨も多く大変だったが夏、秋は素晴らしい気候となった。そのためぶどうは完熟しとても良い状態で収穫。ワインにしても繊細で香り高くフルーティ、そしてバランスが取れているずば抜けたハイクオリティなものに仕上がった。日本の消費者が期待するありとあらゆることに応えられるクオリティを達成していると思う。量についても750ml瓶で換算すると6億7,000万本のワインを製造することができた。

また、今年の2月1日に発効した日・EUEPAではワインにかかる関税が撤廃された。まだ発効されたばかりということもあり効果について述べるのは時期尚早かもしれないが、我々のワインが様々な場において競争力を高めたということについては確信している。

〈SDGsに関わる取り組みなども紹介〉
持続可能なワイン造りを行うことにも積極的に取り組んでいる。消費者に調査を行ったところ、商品を買うにあたって「環境に対する持続ある取り組みをしている生産者かどうか」というポイントを考慮して買い物をしていると答えたのは全体の77%。そんな社会の期待に応えるように、ボルドーのワインにかかわる業者の60%は何かしら環境に対する取り組みを行い認証をもらっているが、将来的には現在の60%から100%としたいと考えている。

また、フランス政府が認証するHVE「高環境価値」の認証を取っているのもフランスの企業のうち25%がボルドーのワイン産業にかかわる業者。こうしたことからSDGsにかかわる取り組みに真剣なことがわかってもらえると思う。

具体的に行っていることとしては下草をしっかりと生やし、花粉を運ぶような虫を定着させるということや、下草を生やすことで有機物を畑にもたらすことができるので、土壌が持つ本来の機能を活性化させられる。

また、畑にコウモリが住み着いてくれるようなことも行っている。これは害虫のハマキガを駆除する目的となっており、1匹のコウモリが1晩で2,000匹の虫を駆除することも。このような取り組みを行うことで農薬や肥料の使用を抑えることができ、持続可能な農業を実行することができている。

〈酒類飲料日報 2019年4月25日付〉