台風19号が10月12日に上陸し、各地で被害が発生した。

気象庁によると、台風19号は、12日19時前に大型で強い勢力で伊豆半島に上陸した後、関東地方を通過し、13日未明に東北地方の東海上に抜けた。静岡県や関東甲信地方、東北地方を中心に広い範囲で記録的な大雨となった。記録的な大雨で地盤の緩んでいるところがあり、土砂災害に警戒が必要。また、これまでの記録的な大雨で水位が高くなっている河川もあり、増水や氾濫にも厳重に警戒が必要だとしている。以下に本紙「酒類飲料日報」が確認した酒類業界関係の台風19号による影響を記載する。
 
【千葉】

千葉県酒造組合によると、台風19号は台風15号ほどの被害はもたらさなかったものの、前回の被害について対処の終わっていない蔵で被害の拡大が確認されたという。今回新たに確認された被害としては、勝浦市の東灘醸造で窯場の屋根とシャッターが少し壊れた、君津市の森酒造店で窯のガスバーナーが水没したなどの被害があった。また、停電が2蔵確認されており、森酒造店と富津市の小泉酒造が15日昼時点で停電が継続している。

【東京】【神奈川】
人、建物とも被害報告無し。

【岩手】
岩手県酒造組合によると、小規模な被害はあったものの、製造に影響するほどではないとのこと。屋根がはがれた、窓が割れた、床上に浸水したなどの報告があったという。

【宮城】
宮城県酒造組合によると、被害はなかったわけではないが、製品廃棄や製造への影響は現状のところはないとのこと。
 
【福島】

福島県酒造組合によると、台風19号浸水などの水害が2~3件発生しており、詳細は調査中。製造への大きな影響はない見込み。
 
【埼玉】

比企郡小川町の松岡醸造がSNSで発信した情報によれば、社屋の一部で浸水と停電・漏電(現在は復旧)した。製造には特に影響はないという。埼玉県酒造組合によれば同社以外の被害は確認されず。

【茨城】
茨城県酒造組合によると、屋根瓦が風で飛ばされた酒蔵が3件ほどあったものの、それ以上の大きな被害の報告は特にないとのこと。

【群馬】
群馬県酒造組合によれば、雨漏りが発生した酒蔵が4社程度あるものの、それ以上の大きな被害の報告は特にないとのこと。
 
【栃木】

栃木県酒造組合によると、佐野市の第一酒造が、近隣の秋山川の堤防の決壊により蔵内外敷地全域が数十cm水没。同社Facebook ページによると、電話、FAX、インターネットは不通。他にも雨漏りで麹室に水が入り、製造延期となる酒蔵も。
 
【長野】

長野県酒造組合によると、松本市の大信州酒造では浸水はなかったものの停電のため仕込みが中止。飯山市の田中屋酒造では浸水の被害があり、同社のウェブページでは「10月23日をめどに出荷を再開する予定」としている。他にも風で壁が崩れた、屋根瓦が飛んだなどの被害があった蔵元もあるという。

日本洋酒酒造組合によると、ワイナリーでは大きな被害は確認されていないという。

【新潟】
新潟県酒造組合によると、東蒲原郡阿賀町の麒麟山酒造では清酒の貯蔵庫が浸水したほか、西蒲原郡弥彦村の弥彦酒造では屋根の一部が損壊し雨漏りが発生。梱包用の段ボールが濡れるなどの被害があったという。

【中間流通】
〈国分〉

人的被害はなし。長野のセンターで一部床下浸水し、駐車場とプラットフォームまで到達するも、商品に被害はなかった。エリアによっては仕入先・得意先の被害はあり、配送に混乱が出ている。
 
〈日本酒類販売(日酒販)〉

人的被害はなし。水戸の子会社含めて拠点、事業所ともに被害なし(停電もなし)。仕入先からの商品仕入は12日の配送を休止して14日、ないし15日にスライドした。ビール4社は拠点の問題はないので出荷可能だが、道路状況で遅延も起こりうるとしている。得意先への商品配送の状況は、首都圏業務用は、12日は閉店が多く動いていない。受注については通常の3連休明けと変わらない。首都圏ドラッグストアでは、飲料水が通常の倍近くの出荷となっている。あるドラッグストアのセンターでは飲料水の入荷が多いので、酒の入荷を急遽ストップさせている。水戸エリアでは、水戸北インター周辺の水没で常陸大宮、那珂などに行く道路が寸断され、通れる道路が限られるため、渋滞を起こしている箇所が何カ所ある。

〈酒類飲料日報 2019年10月16日付〉