アサヒビール、電力モーター付きアシストスーツで従業員の負担を軽減、大阪・吹田工場に導入

「サポートジャケットEp+ROBO」を着用して作業する様子(アサヒビール)
アサヒビールは、物流業務従事者の負担軽減と業務効率の向上を目的に、物流機器を提供するユーピーアール社の動力(電力モーター)付きアシストスーツ「サポートジャケットEp+ROBO」を11月25日から吹田工場(大阪府吹田市)で10台導入する。

動力付きアシストスーツとしては最軽量級の重量3.4kgで、最大10kgの荷役を補助する。動力が左右別々に動くことにより、縦・横・斜め各方向への作業動作を助け、人による重量物持ち上げや運搬の作業負担を軽減する。金沢大学が実施した定量効果を測る調査では、同スーツ着用者の筋肉活動比率が最大42.8%軽減されたという。

近年、物流を取り巻く環境は業務従事者の減少や高齢化などが年々加速している。機械化や自動化を推進し、作業負担の軽減や業務効率を向上させる取り組みが求められている。

アサヒビールは、ピッキング作業を効率的に行える設備として「オートケースピッカー(以下、ACP)」を2014年に吹田工場で導入した。消費者の嗜好多様化によって工場で製造する酒類製品が多品種小ロット化していることに対応し、届け先ごとに行う製品の仕分け工程を自動化するもの。従来フォークリフトや人の手で行っていた仕分け作業を自動化したことで、フォークリフトによる製品のピッキング業務の作業時間は約50%減となったという。

今回ユーピーアール社のアシストスーツを導入することで、人手作業に留まっていた製品をACPに投入する作業工程や、届け先ごとに出庫された製品を出荷パレットに積載する作業工程における従業員の負担軽減、業務効率化を図る。