サッポロビールは3月15日からノンアルコールレモンサワー「サッポロ LEMON’S FREE(レモンズフリー)」を発売する。同社の説明によると「まるでレモンサワーのような満足感のある味わいを実現」した、機能性表示食品のノンアルコールレモンサワー。消費者庁への届出表示は「本品にはクエン酸が含まれます。クエン酸は日常生活や運動後の一時的な疲労感を軽減することが報告されています」。

試飲もしたがサッポロビールの売れ筋商品である「濃いめのレモンサワー」と同等の強いレモン感があり、高価格帯の「レモン・ザ・リッチ」を彷彿とさせる味わいだ。また、「濃いめのレモンサワー」と並行して飲んでみたが、お酒を飲んでいるような感覚になる。

2021年にサントリースピリッツが「のんある酒場のレモンサワー」を発売し、2022年はコカ・コーラが「よわない檸檬堂」を投入してノンアルコールレモンサワー市場が大いに盛り上がっている。まさしく「ノンアルレモンサワー戦国時代」の様相を見せる市場だが、その中で「LEMON’S FREE」が目指す立ち位置や商品特徴などを開発兼ブランド担当の黒柳真莉子氏に聞いた。
開発兼ブランド担当の黒柳氏(サッポロビール)

開発兼ブランド担当の黒柳氏(サッポロビール)

〈レモンサワーの“おいしさ”と“充実感”を重視〉
黒柳氏によると、「飲んでほしい」シーンは「リモート勤務が終わり、パソコンの電源を落とした瞬間」や「帰宅直後」。1日の中でも最も「スカッ」とした気分になりたい瞬間にピッタリだという。
 
「寝る直前にお酒は飲みたいが、明日も早い」という状況でも気兼ねなく飲める商品であり、「仕事が終わってすぐ」という「まだ家事などやらなければいけないことはあるが、爽快感はほしい」というタイミングなど、幅広い状況にピッタリの商品であるとアピールする。
 
ノンアルコール飲料では「糖や脂肪の吸収抑制」という機能性表示食品(主にビールテイストノンアルコール飲料)が多い中で、「疲労感軽減」を打ち出したのも、そうしたシーンでの飲用訴求が狙いだという。事前に行った消費者調査でも「疲労感軽減」への期待は、サッポロビールが想定していた以上に高かった。単純な「レモンサワーの代替品」という役割に限らず、幅広く支持される商品へと育成する方針だ。「30~40代の働き盛りの方に支持してもらえるのではないかと考えている」(黒柳氏)。
 
中味の話も聞いてみると、あえて「お酒感」を強調した味わいづくりは避けたという。「“レモンサワーを飲んだときの幸せな気分”を感じていただけるよう、濃厚でレモン感をしっかり楽しめる味わいの設計とした」と話す。流通向けの商談の状況では「しっかり酸っぱいレモンの果実感が実現する味わいの満足感を評価いただいている」と概ね高評価であることも明かした。
 
〈プロモーションは「レモンサワーを飲んだ時のような満足感」を強調〉
プロモーションは「何を優先するか非常に悩んだ」としつつも「ノンアルでありながらレモンサワーを飲んだ時のような満足感が得られることを強調していく」とする。黒柳氏は「ノンアル飲料の中のレモンサワーテイスト飲料ではなく、レモンサワーを飲みたい時の選択肢のひとつとして“LEMON’S FREE”を選んでいただけるようアプローチしていく。中味同様にお酒を飲みたいときに満足してもらえる“情緒感”を大事にしていく」と話した。また、TVCMの放送は予定していないが、TwitterやInstagramといったSNSや、YouTubeなどでの展開を行うとしている。
 
最後に黒柳氏は「“LEMON’S FREE”はお酒の“代替品”としてのノンアル飲料というある意味ネガティブな立ち位置ではなく、頑張った自分への労い”として”ポジティブに飲まれる立ち位置を確立していくつもり。単に缶チューハイからアルコールを引いたものではなく、ノンアルコールだからこそできるプラスアルファの価値をお届けしたい」と話した。
 
〈酒類飲料日報2022年3月15日付〉