アサヒビールは4月5日から、“ハードセルツァー”の新ブランド「アサヒ FRUITZER(フルーツァー)レモン&ライム」「アサヒ FRUITZER ピンクグレープフルーツ」(355ml缶/希望小売価格税込173円、アルコール分4%)を首都圏・関信越エリアで、7月5日から全国で発売する。

従来の“ハードセルツァー”の特徴である甘さ控えめですっきりした後味はそのままに、人工甘味料を使用せず、果汁由来の自然な味わいに仕上げた。アルコール分は酔い過ぎず、気軽に楽しみやすい4%とした。

容器は、日本で流通する一般的なアルコール飲料の缶容器より細長い「スマート缶」(容量:355ml)を採用。メタリックのシルバーをベースに、炭酸の気泡や果実の葉で爽やかな飲み心地をイメージしたロゴと、鮮やかな果実のイラストを配した。シンプルなパッケージデザインで、スタイリッシュなイメージを訴求している。

アサヒビールとして「スマート缶」を採用した商品展開は初めてで、安定供給のために福島工場に約5億円を投資し、「スマート缶」の口径や高さに合わせた充填ラインの新設やパッケージングラインの増設など、専用の製造設備を導入したという。なお、「スマート缶」でほかの商品を展開することは現段階で検討していないという。

3月22日には東京墨田区のアサヒビール本社内で記者会見を開催し、新価値創造推進部の梶浦瑞穂部長が同商品発売の背景や商品特徴、具体的な提案などを説明した。梶浦氏は同商品の中味について「味わいづくりにあたっては、かなり日本のユーザーの調査分析を重ねた。ライトな味覚設計で優しく自然な味わい。人工甘味料も使用せず、アルコールは4%としており、メーンターゲットである日本のミレニアル世代やZ世代から支持を得られるのではないかと考えている」と話した。
アサヒビール新価値創造推進部の梶浦瑞穂部長

アサヒビール新価値創造推進部の梶浦瑞穂部長

〈「高アル」「レモンサワー」の「次」を見据えた取り組み〉
梶浦氏は会見冒頭、ハードセルツァーの特徴や、人気を博している北米での状況を説明。また、2020年からはアサヒビールのグループ会社がヨーロッパ6カ国とオーストラリアで現地に合わせたハードセルツァーを展開し、好調であることも明かした。
 
その上で「日本にはすでに大きなRTD(チューハイ・サワーなど開栓してそのまま飲める酒類)の市場が存在しており、成長も著しく14年連続で前年比を超えている。高アルコール商品やレモンサワーが主な伸長要因だった」と説明。続けて「“その次”を考えたとき、当社ではハードセルツァーでチャレンジしたいと考えた。若年層をターゲットにした、洗練されたおしゃれなデザインや、海外発で非日常感が楽しめること、ライトな世界観などの点が日本の若年層への提案の切り口と合致している部分が多い」としながらも、「世界で流行しているから日本でも間違いなく流行するとは思っていない。日本の方に受け入れられるべく、研究を積み重ねて“FRUITZER”を発売する運びとなった。5年、10年と長い目での取組としていく」と述べた。
 
想定する飲用シーンでは「40代以上は食事と一緒にお酒を楽しむことが多いが、20~30代ではゲームや漫画、友人との会話など、何かをしながらお酒を楽しむことが多い。そういったシーンに“FRUITZER”を提案していきたい」とした。
 
プロモーションについては若年層の知名度が高いキャラクターを起用し、“解放感”を全面に押し出したコミュニケーションをテレビやSNSで仕掛けていくとしている。
 
販売計画数量については、2021年に発売した「ビアリー」同様に「新たな取組のため、目標値の設定はしていない」とのこと。
 
〈酒類飲料日報2022年3月23日付〉