香川・さぬき市の肉養鶏農場で発生した高病原性鳥インフルエンザ(H5N6亜型)を受け、自民党鳥インフルエンザ対策本部(江藤拓本部長)は15日、今回の発生状況や今後の対応方針について政府から説明を受けた。今回の発生では、殺処分や鶏舎の消毒などの防疫措置が14日午後5時に完了している。今後の流れについて農水省は、防疫措置完了後10日目の25日に清浄性確認検査を実施、その後搬出制限区域を解除し、基準日から21日経過後の2月5日午前零時を持って移動制限が解除される見通しを説明した。

農水省の説明によると、防疫措置が完了した14日を「基準日」と設定。制限区域内の農場からの報告(毎日)により異常がないこと確認し、問題がなければ10日経過後の25日に半径3km圏内で清浄性確認検査(臨床検査、抗体検査、ウイルス分離検査)を実施する。その後、農場からの毎日の報告を受けつつ、清浄性確認検査で問題がなければ29日にも搬出制限区域が解除される方向だ。さらに、引続き農場からの報告を受けつつ、問題がなければ基準日から21日経過後の2月5日午前零時に移動制限区域が解除される見通しという。

会合では、出席した各議員は、防疫措置に対する支援や風評被害への対応、まん延・再発防止など一連の対応に万全を期すよう求めた。今回、簡易検査で陽性反応が出たものの、その後の遺伝子検査で陽性・陰性の判断ができず、疑似患畜と判定されるまで2日の時間が要したことについて、出席した農林議員らは原因究明と対策を強く求めている。

一連の対応について江藤本部長は、疑似患畜の判定が出るまでに移動制限や消毒の徹底など“高病原性鳥インフルエンザ発生時と同様"の体制を取ったことを評価しつつ、「ショックだったのは、毎年、実施している防疫演習が生かされていないのではないか、少しルーティンになって、変な慣れが生じているのではと感じる。技術的な面でも検査の精度・スピードを上げてゆくよう取り組んでもらいたい。どこで発生しても全く不思議ではないという意識でしっかりと対応してもらいたい」と政府に求めた。

質疑のなかで、疑似患畜が判定されるまで時間がかかった理由として、「第一回目の精密検査(遺伝子検査)で最も感度が高い検査で陽性反応が出ず、それが次の日になってしっかりと出てきた。この違いが何に基づくものなのか、いまは明確に述べることはできない。実際にウイルス株を解析する必要がある。例えば、鶏の体内でウイルスが増える速度が弱いのであれば、今回のような検査結果となる。今後、ウイルスを実際に鶏に接種して今回と同じような結果になるか実験をしないと申し上げられない。ウイルスを分離してその性状を見たうえで原因を解析したい。簡易検査はA型インフルエンザか否かを判定する。精密検査はHA抗原を判定する。とくに後者は検査で引っかからない感度が低いものもある」(池田一樹消費・安全局長)と、今後、原因を究明してゆく方針を示している。風評被害に関しては、食品安全委員会など通じて鳥インフルエンザに関する正しい情報を発信しているとしたうえで、「(小売店など)店頭で問題のある表示がないか否か調査している。現在のところ、おかしな表示の事例は確認されていないが、今後も見回りし、問題があれば是正してゆく」(同)としている。

〈畜産日報 2018年1月16日付より〉