2017年家計調査、生鮮肉類への支出金額は1.6%増、購入数量1.0%増

〈牛肉、豚肉、鶏肉では金額・数量両面で増加、100g 単価は牛肉のみ下落〉
総務省統計局が16日に発表した2017年の家計調査によると、全国1世帯当たり(2人以上の世帯、農林漁家世帯除く)の生鮮肉類の支出金額は前年同月比1.6%増、購入数量は1.0%増となった。牛肉、豚肉、鶏肉のいずれも支出金額、購入数量ともに増加、100g 単価は牛肉のみ下落した。

牛肉は、支出金額は0.3%増の2万1,958円、購入数量は2.2%増の6,567g(約7kg)、100g平均価格は1.8%安の334.4円となった。国産牛肉はA3で下落するものの高値を維持、輸入牛肉はSG発動や外貨高の中でも国内相場安となっており、輸入牛肉が伸びたことで家計消費では数量の伸びが支出金額の伸びを上回り100g 単価は下落した。

豚肉は、支出金額は1.6%増の2万9,990円、購入数量は1.5%増の2万755g(約21kg)、100g平均価格は0.1%高の144.5円となった。国産豚肉相場は、17年前半は前年並み、後半は高値となったものの、上下が激しかった中で末端価格への反映は難しかったと見られ、支出金額と購入数量はほぼ同じ割合で伸び、単価はほぼ前年並みとなっている。

鶏肉は、支出金額は3.3%増の1万5,794円、購入数量は0.2%増の1万6,293g(約16kg)、100g 平均単価は3.0%高の95.9円となった。国産モモ肉相場は前半に高騰、後半に前年比で下回ったが支出金額は増加が続いた。ムネ肉は3月以降前年に比べ高値となった。鶏肉では数量は前年からわずかな伸びとなり、支出金額は増加した。

合いびき肉では、支出金額は3.6%増の2,593円、購入数量は4.9%増の2,050g(約2kg)、100g 平均単価は1.2%安の126.5円となった。牛、豚、鶏では単価での上下はあるものの、いずれも支出金額は増加しており、安価な食肉への需要も強くなりつつあると見られ、数量は少ないものの伸びは比較的大きい。また単価も下落しており、安売りしやすい商材の利用はさらに進んでいると見られる。

ハム・ソーセージなど加工肉では、ハムの支出金額は3.6%減の5,351円、購入数量は0.7%減の2,784g、100g 平均価格は2.9%安の192.2円となった。ソーセージの支出金額は0.6%増の7,448円、購入数量は1.7%増5,323g、100g 平均単価は1.1%安の139.9円。ベーコンの支出金額は0.2%減の2,607円、購入数量は2.8%増の1,519g、100g 平均単価は2.9%安の171.6円。ハムは金額、数量とも減少し単価は下落、ソーセージ、ベーコンでは数量は伸びたが単価は下落している。

調理品などでは、畜肉関連の支出金額はおおむね増加しており、カツレツ4.1%増、やきとり3.8%増、ハンバーグ4.4%増となった。そのほか、冷凍調理食品は6.2%増と伸び、ぎょうざは1.6%減となった。

〈畜産日報 2018年2月20日付より〉