西日本を襲った記録的な豪雨は、同地域の畜産・食肉業界にも被害が出ている。本紙がヒアリングしたところ、9日午後現在、人的な被害の報告は出ていないが、産地を中心に停電や土砂崩れによる道路の寸断により、家畜の出荷や飼料の搬入などが出来ないという。このため、食肉市場では交通網の乱れで出荷のキャンセルが出ているもようだ。

愛媛県の食肉センターJAえひめアイパックス(株)(愛媛県大洲市、中原一憲社長)は事務所・工場の施設が浸水しており、「幸い休日のため人的な被害はなかったものの、現時点では復旧のめどが立っていない」(JA全農えひめ)状況という。

一方、福留ハムによると、広島・熊本工場ともに被害はなかったようで、従業員にも特に大きな被害はなかったという(一部の従業員の自宅で浸水被害あり)。ただ、交通網の乱れにより、原料の搬入遅れや、配送業者が荷受けに来ることができないことに伴う出荷遅れなどの影響が出ているという。

広島食肉市場によると、同社の従業員や施設整備、購買者に関しては特段の被害はなかったものの、広島県内の牛および豚それぞれの出荷者で牛舎や豚舎、飼料設備が浸水したとう。また高速道路の通行止めなどで出荷キャンセルとなり、「と畜は牛で15頭、豚で93頭と通常の3分の1程度」(広島市場)と少ないという。このほか、西日本のいくつかの食肉市場・食肉センターでは出荷キャンセルが出ているようだ。

日本養豚協会(JPPA)によると、鳥取県大山町や岐阜県高山市などの会員では停電や土砂崩れによって道路が寸断され、飼料の搬入や出荷が出来ず、従業員の中には、非難所へ身を寄せている者もいるという。会員の中には、農場に行く全ての道路が寸断されているところもあるという。

〈畜産日報 2018年7月10日付より〉

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