〈アグリフードEXPO東京2018〉食肉・加工品で飼料や品種のこだわりを訴求、食べ方も提案

日清丸紅飼料は伊藤ハムらと共同出展、ハーブ配合の飼料を与えた畜水産物を「ハーブ村」として紹介
国産農産物をテーマにした食品展示商談会「アグリフードEXPO東京2018」(主催:日本政策金融公庫)が22日、東京・江東区の東京ビッグサイトで開かれた。23日まで開催。東京での開催は13回目を迎え、北海道から九州・沖縄まで全国の生産者・団体、メーカーなど672社が参加、出展規模は550小間に上っている。食肉・加工品関係の出展も80社近くに上り、飼料や品種のこだわり、自社ブランドを原料にしたハム・ソーセージなど加工品を紹介していた。

食肉・加工品の出展のうち、日清丸紅飼料は伊藤ハムらと共同出展し、ハーブ配合の飼料を与えた畜水産物を「ハーブ村」として紹介した。前回の展示会では「ハーブ豚」に限定して紹介したが、今回は「ハーブ牛」「ハーブ卵・鶏」「ハーブ水産物」(長崎ハーブ鯖)の全ラインアップを紹介した。このうち、「ハーブ豚」は、オレガノ、シナモン、ジンジャー、ナツメグの4種類のハーブを配合した飼料を肥育期に与えたもので、ハーブのマスキング効果で豚肉特有の臭みが抑えられ、甘みのある脂とあっさりした赤身が特長。他の豚肉よりも酸化し難く、フレッシュさやおいしさが長持ちするという。伊藤ハムをはじめ大手食肉卸を通じて全国の量販店や有名レストランで、差別化できる商品として取扱いが広がっているという。

フリーデンは今回、同社のブランド豚「やまと豚」の骨付き肉でバーベキューを提案。「豚肉も厚切り肉の方がじっくりと火が通り、ジューシーにおいしく食べられることを提案したい」(安西哲哉常務取締役流通本部長)とし、会場ではトマホークステーキやTボーンステーキ、骨付きロース(チャップ)、骨付きバラ、スペアリブなど骨付きの厚切り肉や、BBQで骨付きステーキを上手に焼くコツなども紹介した。また、国際味覚審査機構(iTQi)の審査会で国産豚肉として初の4年連続の優秀味覚賞「三ツ星」を受賞し、世界のシェフ・ソムリエが認めた豚肉であることもPR。加工品では、グループのダイワフーズで製造した、やまと豚と浜松の名店「うなぎの井口」のタレを使った「豚の蒲焼」、餃子ウインナーを紹介した。

フリーデンは「やまと豚」の骨付き肉でバーベキューを提案

フリーデンは「やまと豚」の骨付き肉でバーベキューを提案

林兼産業とキリシマドリームファームは自社ブランド「霧島黒豚」を紹介。英国系バークシャー種と30年以上研究した独自設計の飼料により、他の黒豚よりもロースの盤が大きく確りした肉質が特長で、年間6万頭を出荷するという。そのおいしさが全国レベルで認知され、近年は精肉のギフト商品の販売も好調だという。会場では「霧島黒豚」の精肉のほか、同ブランドを使用した「プレミアム霧島黒豚あらびきウインナー」「煮込みハンバーグ」「塩糀漬」などを出展していた。

林兼産業とキリシマドリームファームは「霧島黒豚」の精肉、「プレミアム霧島黒豚あらびきウインナー」「煮込みハンバーグ」「塩糀漬」などを出展

林兼産業とキリシマドリームファームは「霧島黒豚」の精肉、「プレミアム霧島黒豚あらびきウインナー」「煮込みハンバーグ」「塩糀漬」などを出展

〈畜産日報 2018年8月23日付より〉