〈穀物肥育ならではの優位性を訴求〉
食肉製品や食品、ワイン、生鮮・冷凍野菜などの輸入販売・コンサルタント業務を手掛けるファームランドトレーディング(株)(本社:東京・港区、土岐邦久社長)はこのほど、米国カリフォルニア州にある米国最大手の羊肉パッカー、スーペリアーファーム社(本社:カリフォルニア州サクラメント)と日本での販売総代理店契約を結んだ。これを受け、同社では米国産ラム肉の輸入販売を開始する。10月中旬には第1便の貨物が日本に到着する予定だ。グレインフェッドならではの、臭みが無く肉厚でジューシーな優位性を訴求し、当初はホテル・レストランなどを中心に提案していく。
スーペリアーファーム ロゴ

スーペリアーファーム ロゴ

米国産ラムはBSE発生を受けて2003年12月から長らく輸入が停止されてきたが、今年7月、約15年ぶりに輸入が解禁され、8月15日には日本向け輸出認定施設の第1号としてスーペリアーファーム社ディクソン工場(EST.2800)が米国農務省(USDA)に登録された。9月19日現在、日本向けにラムを輸出できる唯一のパッカーとなっている。

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1964年創業のスーペリアーファーム社は、カリフォルニア州とコロラド州の羊農家をはじめ全米の優良なラム生産者ら約800戸と契約。シーズンを問わず安定かつ良質なラム肉の生産に力を入れており、コーンを中心にアルファルファや糖蜜を加えるなど独自の飼料プログラムによる品質向上に積極的に取り組み、生産するラムの98%がUSDAグレード(5段階)のチョイス以上と評価されている。日本向けに輸出する商品もカーカスから単品供給、ポーションカットも対応可能という。

工場はカリフォルニア州ディクソンとコロラド州デンバー(EST.5883)に2カ所所有しており、1日当たりのと畜処理は2,700頭に上り、年間処理頭数は70万頭と、全米の35%の規模を誇っている。定期的な第三者監査を受け、USDA認証やSheep Animal Handling and WelfareAudit、BRCグローバルスタンダード、ハラール認証などの多くの認証を取得している。米国内では複数のブランド・プログラムを展開しており、高級レストランなど全米各地のエンドユーザーから高い支持を獲得している。

ファームランドトレーディングでは、日本の輸入解禁を見据えて3年前から現地視察などを通じてスーペリアーファーム社と協力関係を構築してきた。品種は羊肉生産に適したサフォーク種およびサフォーククロスが主体で、と畜前の2カ月間は牛と同様にフィードロットで穀物飼料(ドライフィード)を与えている。

と畜前の2カ月間は牛と同様にフィードロットで穀物飼料を与えている

と畜前の2カ月間は牛と同様にフィードロットで穀物飼料を与えている

フィードロットでは出荷元の農場ごとにペンで区分けされているため、トレースバックも可能となっている。米国で生産されるラムの約95%がグレインフェッドだが、グラスフェッドの豪州産、ニュージーランド産に比べて、羊肉独特の臭み・クセもなく、肉厚でジューシー、たんぱく質も豊富で、生体も大きいため、脂身の少ない盤の大きいラムラックを取ることができるという。

10月中旬にファームランドトレーディングでは、ディクソン工場からトライアルとして複数のアイテムを空輸、顧客に提案する方針だ。日本で多く流通している豪州産やNZ産ラムとは、品質や生産の特長、価格帯も異なる商品であり、同社が販売するアグリビーフ社の最高級ブランド「SRF極黒牛」と同様に、ハイエンドクラスのステーキハウスやホテル・レストラン、業務卸、機内食事業者などに提案することで新たなマーケットを広げていきたい考えだ。詳しくは、同社食肉部(電話:03-3431-4151)まで。

〈畜産日報 2018年9月19日付より〉