10月も4週目に突入したが、このところの肉豚の全国出荷頭数は当初予想よりも多くはなく、1日当たり平均6.7万頭前後で推移している。第3週目までの19日間の累計全国出荷頭数(速報値)は93.5万頭と前年(93.2万頭)に対して0.3%増とほぼ前年並で推移している。農水省が1日に発表した肉豚生産出荷予測では10月は前年同月比2%増の146.3万頭だったことで、現場感覚としては思ったより出荷は少ない状況だ。

末端需要は9月後半からの豚価の値下がりによって、大手量販店でも棚替えを機に豚肉の販促や売り場フェースは輸入から国産にシフトしており、10月末から来月にかけてもロースなどの販促も入るもようで、今後の出荷動向によっては豚価の値上がりにつながる可能性もある。

先週までの全国出荷は、3連休で1日分稼働日が少ない2週目こそ1日当たり7万頭水準となった。だが、3週目からは再び減少しており、19日までで93.5万頭、22日までの15日間累計で100.3万頭(前年99.5万頭)となり、1日当たり平均で6.7万頭(6.6万頭)となっている。暑熱による増体遅れの分もすでに一巡したとみられ、東京市場では1日当たり1,000頭台の上場が予定されるものの、全国レベルでは月内は前年並みの6万頭台後半の出荷が続くとみられる。

末端需要は、輸入チルドの市中在庫がタイト気味にあるなか、先週まではバラ以外のパーツの動きはやや鈍化していたものの、4週目に入ると再び動きが出始め、カタロースやロース、モモの動きは良化している。ただ、ウデはまだイマイチで、ヒレの動きは止まり、低迷している。9月後半の豚価の値下がりで量販店も月前半はスポットでの販促が入り、後半になってから販促など輸入チルドから国産へのシフトが本格化したとみられる。今月末から来月の月替わりにかけては一部の大手量販店でもロースの販促が予定されているとみられ、国産豚の実需は強まる方向だ。また、冷凍玉もこれまではバラ以外は在庫があるため、動きが悪くてもフレッシュで売り切る動きがあったが、如何せんバラは生鮮・凍結物ともに在庫が足りなく、いまの税抜き400円台前半の豚価水準であれば年末にかけて凍結玉を仕込む動きも出るとみられる。

こうした状況下、業界の関心は今後の出荷動向に移っている。現状、需要の増加と捉えれば結構な話だが、末端の国産シフトが広がるなかで、全国出荷頭数が今後もあまり伸びてこないようであれば、枝が足りなくなり、かえって豚価の上昇につながるのではと警戒する向きもある。農水省の予測では11月の肉豚出荷は150.3万頭と前年同月比で2%増、過去5年平均比で5%増と多めだが、実際の出荷動向によっては、11月は10月よりも豚価が高値に推移するのではとみる向きもある。

〈畜産日報 2018年10月23日付より〉