〈肉の濃い赤色は放牧された証拠、生産から輸出・販売まで環境配慮、品質管理〉
アイルランド食糧庁(ボード・ビア)は13日、東京ガスショールーム「厨BO!SHIODOME」でヨーロピアンビーフの魅力を紹介するセミナーを開催し、アイルランド産牛肉の卓越した食品安全性と持続可能性や、グラスフェッドビーフの健康効果、熟成肉の作り方などについて、紹介した。

開催にあたり、駐日アイルランド大使館ポール・カバナー大使が「アイルランドは緑にあふれた国で、面積は北海道と同じくらいになる。生産される食物は安全性・品質が高く、健康志向の食物になる。アイルランドの牛は年間300日間放牧され、自然の草を食べて育つ。人口飼料を一切食べない。70カ国以上と貿易を行い、ヨーロッパにおいては、アイルランド産牛肉はミシュランの星付レストランがこぞって使用しており、スーパーマーケットでも人気がある。アイルランドはEUにも参加しており、厳しい基準を満たし、牛肉以外でも安全で高品質、持続可能な食品を保証している。日本が健康志向で、高い品質基準、安全基準を求めることも理解し尊敬している」とあいさつした。
駐日アイルランド大使館ポール・カバナー大使

駐日アイルランド大使館ポール・カバナー大使

アイルランド産牛肉の魅力については、ボード・ビアのマーク・ジェイグ食肉部セクターマネジャーがEUにおける持続可能な牧草牛の生産について紹介した。マーク・マネジャーによれば、アイルランドは草を育てるには最高の気候で、国土の8割が草に覆われている。牛肉年間輸出量は57万tで、生産農家は8万軒になる。草はライングラスとクローバーになる。また都市部における大気汚染レベルが低く、水分ストレス指数は低く、水分ストレスの少ない水を放牧牛に使用し、草にも使用していると、アイルランドの自然を用いたシステムを紹介した。続けて、安全性については食の安全と責任などの法律を定めており、品質面では20年以上に渡り、食品の安全、トレーサビリティ、動物福祉、環境、農場の安全について保証してきている。

ボード・ビアのマーク・ジェイグ食肉部セクターマネジャー

ボード・ビアのマーク・ジェイグ食肉部セクターマネジャー

牧草肥育牛肉の特徴については、脂肪比率は低いが、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、リノール酸量は高いレベルにある。肉の濃く深い赤色は、放牧され、自然の草を食べて育った証拠になるとした。また国際味覚テストでも常に高いレベルを示しており、消費者からは濃い赤の牧草肥育が高評価で、味わいはUSプライムに近く、偏りのない味わいを提供しているとした。
 
環境面では、理想的な食品環境保持のための、オリジングリーンプログラムを維持しており、二酸化炭素排出量、水の供給、持続可能性、生物多様性、エネルギーなどを柱に、理想的な食品環境の保持に取り組んでいる。農家に対しては、18カ月以内に150分野以上でテストを課し、90%以上の農家が通過している。つまり90%以上の牛肉が品質を保証されているとした。
 
グリーンプログラムの結果、566社が登録しており、年間審査数は245回、食品を輸出するまでを保証している。品質保証については、農家での生産から、輸出・売り出すまで全てで環境に配慮し、品質をしっかりと管理しているのはアイルランドだけだと自負していると紹介した。
 
〈畜産日報 2018年11月16日付より〉