エスフーズと宮城県登米市が新工場設立で立地協定式、加熱食肉製品などを製造

登米市・熊谷盛廣市長(左)、エスファクトリー東北・杉本充史代表取締役(右)
エスフーズと宮城県登米市は11月16日、登米市役所で、エスフーズが出資する100%子会社のエスファクトリー東北が同市へ新工場を設立するにあたり立地協定式を開いた。協定式では、エスフーズ取締役でエスファクトリー東北の杉本充史代表取締役と登米市の熊谷盛廣市長が協定書へ署名し、杉本代表取締役から宮城新工場の事業計画が説明された。

宮城新工場は2019年4月からの稼働を予定。投資額は18億円で、水産会社の工場跡地を回収し、そこに新設備を導入していく。3カ年の事業計画では、従業員については地元での雇用を中心として、創業時は40~50人を、3年後には150~200人の雇用を計画する。生産キャパについては、中期目標として月間生産量400t、年間生産量4,600tを目標とし、年商で約55億円を見込む。主業内容は、食肉処理業、総菜製造業、食肉製品製造業、食品の冷凍および冷蔵業とし、主力製品はコンシューマ向け、業務用向けの加熱食肉製品の製造を予定している。

今回の設立理由について杉本代表取締役は、工場として良い物件があったこと、従業員を確保しやすい地域であること、登米市のバックアップ体制が整っていることなどを挙げた。同社では現在、兵庫県西宮市に2工場、千葉県船橋市に1工場を持ち、そのほかグループ会社の味兆で4工場を持つが、東北での工場設立は今回が初。原材料では、輸入品が多いため、東京や大阪で通関したものを陸送する予定だが、今後は仙台港での通関なども視野に入れているという。

協定式では熊谷市長から「新工場立地に関する協定を無事に締結することが出来たことに感謝する。エスフーズには本市への工場立地の決断をしていただいたことに感謝申し上げる。今回の新工場建設によって経済の活性化のみならず、本市における食肉関連産業の一翼を担っていただけると大いに期待している。新工場の創業開始に向け、従業員の雇用確保や建設工事が円滑に進められるよう、全力で支援していく」と工場立地について歓迎の挨拶が述べられた。

杉本代表は新工場について、「稼働はこれからになるが、現在、事業計画の作成を進めており、この事業計画の早期達成が地域への貢献になると考えている。同社としてもこの地に来てよかったと思えるよう、また、登米市にも当社が来てよかったと思ってもらえるよう、win-winな形で、皆様に喜んでもらえる、地域に愛されるような企業を目指していきたい」と意気込みを語った。

【新工場概要】
▽工場名:エスファクトリー東北株式会社
▽所在地:宮城県登米市豊里町蕪木67-3、95、85-6
▽投資額:18億円
▽従業員数:100~200人予定
▽敷地面積:2万6.597平方メートル
▽建物延床面積:5,991平方メートル
▽生産キャパ:年間4,600t

〈畜産日報 2018年11月19日付より〉