従来、海外市場では日本産和牛が「Kobe Beef」と認識されているケースが多く、海外顧客に対してそれぞれの日本産和牛の説明をする必要があった。また、「Kobe Beef」の頭数は限定的であり、量の提供が難しい状況にある。そこで、協力農場で肥育してグループ会社のサンキョーミートで処理した輸出用の黒毛和牛を「伊藤和牛」と名付けて、海外市場に紹介したところ、大変好評となった。また、百貨店などに出店している精肉店「肉の匠いとう」などで、平仮名表記の「いとう和牛」を販売しており、来店客から「これは海外で販売されている『伊藤和牛』ですね」と聞かれるなど、ブランド認知は確実に広がっている。

輸出事業の強化を開始して以来、農林水産省や日本畜産物輸出促進協議会の支援を受け、「オールジャパンでの輸出拡大取組」を強化している。日本産であることが容易に識別できる「統一マーク」を作成しており、「伊藤和牛」のブランドマークに「和牛統一マーク」を組み合わせて認知度向上に努めている。

これまで、ステーキ原料として使われる「ロイン」が国産牛肉輸出拡大に大きく貢献していたが、今後はそれ以外の部位の輸出量を伸ばすことでさらなる拡販を目指している。また、牛肉の輸入解禁国の数も年々増加しており、新規解禁となった国々への積極的かつスピーディーな輸出展開も引き続き取り組んでいく考えだ。

〈食品産業新聞 2018年12月3日付より〉