〈大都市圏への集中を懸念、3カ月ごとに地域別就職状況を公表〉
自民党は12月20日、外国人労働力受入れに関する合同会議を開催し、各部会での議論内容を報告、特定技能の在留資格に係る制度運用に関する基本方針案、分野別方針案(14分野)、新たな外国人材受入れに関する政省令案、外国人材受入れ・共生のための総合的対応策案を審議し、原案通り了承した。今後は基本方針、分野別方針、総合的対応策は21日の政審・総務会に諮り、閣議決定につなげる。政省令は、政審・総務会に報告した上でパブリックコメントを実施するとした。

基本方針では、深刻化する人手不足に対応するため、生産性向上や国内人材確保を行ってもなお、確保が困難な状況な分野で、一定の専門性・技能を有した即戦力となる外国人を受け入れていく仕組みを構築していく。人材が不足する地域の状況に配慮し、大都市圏その他の特定地域に過度に集中して就労することがないよう、必要な措置を講じていくとしている。在留期間は通算5年間を上限に、家族の帯同は基本的にできない。

分野別運用方針では、受入れ見込数について、農水省関連は、農業(3万6,500人)、漁業(9,000人)、飲食料品製造(3万4,000人)、外食業(5万3,000人)、厚労省関連は介護(6万人)、ビルクリーニング(3万7,000人)、経産省関連では素形材産業や、産業機械製造業など3分野で合計3万1,450人、国交省関連では、建設や造船・船用工業など5分野で8万4,200人となっている。雇用形態は原則、直接雇用だが、農業分野では派遣が認められている。

総合的対応策では、全国各地における一元的窓口の設置支援や、多言語音声翻訳システムの利用促進、地域の持続的発展につなげる取組みの支援、生活サービス環境の改善、日本語教育機関の質の向上・適正な管理、日本語教育、外国人児童生徒の教育の充実・留学生の就職支援、社会保険への加入促進、悪質な仲介事業者・受入れ機関などの排除を行うとしている。

当日は、参加議員の多くから、大都市圏への就労集中を懸念する声が聞かれ、関係省庁へ制度開始時に地域差が生じないように、地域の中小企業や自治体へ制度の周知徹底を求めた。法務省は特定技能に限らず、外国人の就職状況を3カ月ごとに、地域別(地域範囲は検討中)、業種別、在留資格別の状況を把握し、公表するとした。在留外国人の副業・兼業は許可を想定しておらず、失業給付金などについては、失業後3カ月で資格の取消しが可能でもあり、最終的には個別の判断になるとした。特定技能においては、同一試験内での転職は自由であり、試験を受け直すことで他分野でも就業が可能となっている。

〈畜産日報 2018年12月21日付より〉