〈豚枝肉の上物率は0.5ポイント減少、中物が0.4ポイント上昇〉
2018年の枝肉の格付頭数は牛・豚ともに前年実績を上回った。と畜頭数の増加によるもので、牛枝肉の格付頭数は前年比1.4%増の90.1万頭で6年ぶりに昨対を上回り、3年ぶりに90万頭台に乗った。豚枝肉の格付頭数も同0.9%増の1,245.9万頭と、前年の昨対割れからプラスに転じている。また、牛枝肉は格付頭数に占める5等級の割合が17.3%と前年実績から1.1ポイント増加、3等級と1等級がそれぞれ0.2ポイント増加した半面、4等級が0.2ポイント減、2等級が1.2ポイントも減少した。和牛の5等級の増加、交雑の2等級の減少が数字に表れたとみられ、育種改良が進んだことや、肥育農家サイドの肥育技術の向上や能力の高い人気系統の利用などにより、品質向上が一段と進んだものといえる。これに対して、豚枝肉の格付けは、「上」以上の割合が0.5ポイントとわずかに減少した半面、「中」が0.4ポイント増加した。

日本食肉格付協会がこのほど集計した18年(1~12月)の牛・豚の格付結果によると、牛枝肉の総格付数は90.1万頭(前年比1.4%増)、豚は1,245.9万頭(同0.9%増)となった。昨年12月分の食肉流通統計が発表されておらず、前年のと畜実績が確定されていないが、農畜産業振興機構の推計値ベースでも牛で3.0%増(成牛:98.2万頭)、豚で0.6%増(1,587.3万頭)となっており、と畜頭数の増加が反映したとみられる。牛枝肉全体の歩留等級はAが44.6%で前年から0.3ポイント増加、Bが37.8%で同0.2ポイント減少、Cが17.7%・0.1ポイント減少した。

18年の格付のうち、和牛は去勢・めすともに5等級の増加が目立つ。とくに和去は4割を超えた。その半面、4等級が和去で1.4ポイント、和めすで1.6ポイントそれぞれ減少しており、和去では2~3等級の大衆規格の比率が1.6ポイント減少した。育種改良が進んだことや枝重、ロース芯、バラ厚など枝肉形質が向上した結果とみられる。

交雑種も去勢・めすともに4等級と3等級が増加した半面、2等級がそれぞれ0.7ポイント、2.6ポイント減少。こちらも、優良種牛による肉質向上が進んだ結果とみられる。乳用種去勢の大部分を占める2等級は95.8%と前年と変わりなく、3等級が0.1ポイント増加。出荷頭数の減少を反映し、乳去の格付頭数は前年比6.0%減の17.2万頭と、18万頭を割った。乳めすは2等級が0.1ポイント増加。乳経産牛など2等級中心にホルス去勢の代替として一定の需要があり、再肥育などによって品質の向上が図られたものと推測される。

豚枝肉は格付け頭数に占める「上」の割合が48.9%と前年から0.5ポイント減少、4年ぶりに前年実績を下回った。ただ、四半期ごとの格付結果から「上」の重量範囲での等級別内訳をみると、18年1月から9月までの平均で「上」は61.8%(前年同期が61.3%、『中』は前年1~9月も28.1%)と逆に前年を上回っている。

近年、出荷者サイドでは枝肉重量を大きくさせる傾向にあるといわれており、その結果、重量範囲をオーバーするなどして上物率が減ったとみられる。昨年の猛暑による増体の悪化や暖冬も一部で影響したと考えられる。

〈畜産日報 2019年1月29日付〉