〈後半は税抜き500円超えも、月平均490円前後か〉
3月の国産豚肉の需給動向は、月初こそ鍋物需要が続いた関係でスライス商材を中心に動いたものの、中旬以降、気温上昇に伴って失速、ロース、カタロースの動きも鈍くなった。スソ物もモモは切り落とし・小間材などで動くものの、ウデの動きが芳しくなく、後半からは春休み入りで一段と鈍くなった。このため、関東3市場の豚枝肉相場は月前半は上物税抜き450円前後で推移していたものの、中旬には400円台前半まで落ち、後半に再び440円前後まで持ち直すという、中だるみの展開となった。また、3月23日から30日にかけて豚コレラ(12~17例目)が確認されるなど、再び供給不安感が浮上している。

4月の末端需要は、新学期が始まるほか、「ヨイニクの日(4月29日)」の販促もあり、3月よりは好転する予想にある半面、食品価格の相次ぐ値上げで消費者の生活防衛意識は強まっており、あまり大きな盛り上がりとなる見込みは薄い。ただ、ゴールデンウィーク(以下、GW)に向けた手当ての動きが4週目に入る前後から強まるとみられ、そこに向けてジリ高の推移となり、上物税抜きで500円を超える展開もありそうだ。このため、月間平均(東京市場)では税抜きで480~490円程度と前年よりも50円程度上回るとみられる。

[供給動向]
農水省が3月5日に発表した肉豚生産出荷予想では、4月は前年並みの136.9万頭と予想している。20日稼動の場合、1日当たりでは6.8万頭と前年(6.8万頭)と同水準だ。ただ、昨年夏季(6~8月)の猛暑の影響も出荷に影響してくる可能性もある。農畜産業振興機構の需給予測(3月22日発表分)によると、4月の出荷頭数は前年同月比0.7%増の137.4万頭だが、豚肉生産量は同0.3%減の7.5万t。これに対して、4月の輸入チルドポークは同3.0%増の3.5万tと見ている。

今年のGWは最大10連休となる。東京市場は4月30日と5月2日にセリ販売(2日は搬入のみ)があるほか、各地の市場・パッカーも中日に稼働日を設けている。ただ、そこのタイミングでカット・処理までしたとしても、昨今の物流事情では確実に出庫・納入まで便を手配できるか不透明な部分もあり、「(出庫できないと)3日から6日まで4日間も持たすことになり、必要最低限を超えて買うのはリスクもある」(カット筋)との声もある。このため、賞味期限を考慮すると、4月第4週が始まる前後が枝肉の手当てのピークとみられる。

[需要動向]
4月は行楽シーズンや2週目からは学校給食が始まることから、末端需要は好転する流れだが、現状のパーツの動きは各社マチマチ。全体的にモモやスペアリブの動きは好調、ロースも価格なりに動いている。ただ、カタロース、ウデは企業によって強弱が激しく、バラは需要が落ちることを見込んで評価を下げた結果、逆に動きが出てきたという声も聞かれる。気象庁の季節予報によると、4月前半は北海道・東北・北陸で平年より気温が低めとされているが、すでに売り場は鍋物商材からうす切り・小間切れ・切り落とし商材が中心に切り替わっている。中旬以降は西日本方面で暖かい日に恵まれ、「ヨイニクの日」もあって行楽需要を期待したいところだが、最大10連休で例年以上に都市部の人口流出も増えるとみられ、GW期間中は物量的な需要の大きな盛り上がりの期待は薄い。

[価格動向]
4月1~2日の関東3市場の上物平均相場は457円(税抜き)となった。今後の出荷および需要動向からすると、上述の通り4週目にかけて枝肉の手当てが強まるとみられるため、2週目にかけて多少緩んでも流れとしてはジリ高で推移するとみられる。とくに豚コレラの影響で、引続き関東周辺市場から中京圏方面に枝を送るほか、PEDの影響で足りない分を他市場から集める動きも豚価の上げ要因となりそうだ。このため、月間平均では上物税抜きで480~490円(東京市場)、GW向けの手当てが始まる後半は同500~520円の展開もあるか。

〈畜産日報 2019年4月3日付〉