アルゼンチン共和国大使館は13日、東京都港区のアルゼンチン共和国大使公邸でルイス・ミゲル・エチェベレ アルゼンチン農産業国務大臣の訪日を記念したレセプション、「ARGENTINE NIGHT」を開催した。昨年6月にアルゼンチン産牛肉・羊肉の輸入が解禁され、欧州を中心に高い評価を受けるアルゼンチン産牛肉の日本への輸出拡大が期待されるなか、業界関係者70人が一同に会した今回のレセプションでは、輸入解禁後初となるパタゴニア産羊肉がお披露目された。

冒頭には、レセプションを主催したアラン・ベロー駐日アルゼンチン共和国特命全権大使、来日したエチェベレ アルゼンチン農産業国務大臣があいさつするとともに、パタゴニア地域の羊肉を紹介した。
左=アラン・ベロー駐日アルゼンチン共和国特命全権大使、右=ルイス・ミゲル・エチェベレ アルゼンチン農産業国務大臣

左=アラン・ベロー駐日アルゼンチン共和国特命全権大使、右=ルイス・ミゲル・エチェベレ アルゼンチン農産業国務大臣

現在、アルゼンチンでは約1,500万頭の羊が飼養されており、なかでもパタゴニア地域では羊の飼養頭数がとくに多い。パタゴニア地域の羊肉は「コルデロ・パタゴニコ」と呼ばれ、2014年9月には地理的表示(GI)保護制度の対象として承認されるなど、アルゼンチン産羊肉のエンブレム的な存在であるという。パタゴニア産羊肉は、パタゴニア地域の極限的な気候条件のもと、屋外で放牧され、地域に自生する牧草で飼育されるという。
 
現在、日本向けに輸出が認定されている施設は4施設で、レセプションで羊肉を提供した「FRIGORIFICO FAIMALI S.A」(ファイマリ社)のパトリシオ・ヒーシュ・マネージャーは自社が生産するパタゴニア産羊肉について、「現在、およそ1,300万頭・1万5,000tのコルデロ・パタゴニコを生産し、うち40%を自社で飼育している。自然の中で放牧され、牧草で飼育しているため、羊肉としては数少ないオーガニックの羊肉であるという特徴を持つ。と畜の段階で初めて人の手に触れられるが、それまでは自然の中で放牧されるため、さまざまな化学物質との接触もない」と自社で生産する羊肉の特徴や安全性について紹介した。
 
エチェベレ アルゼンチン農産業国務大臣は本紙「畜産日報」のインタビューに応じ、今回お披露目となったパタゴニア産羊肉について「我々としては非常に大きな期待を持っている。コルデロ・パタゴニコはプレミアムな羊肉であり、屋外で放牧され、地域に生える牧草を食べ、自然の環境の中で飼育されている。日本の消費者は良いものは良いと評価する力を持っている。日本市場においても大いに受け入れられると感じている」とした。また、全土からの輸入解禁が期待される牛肉では「現在、アルゼンチン全土の牛肉が解禁されるよう、さまざまな活動をしている。日本側から要求されている条件をクリア出来るよう一歩一歩進めている。日本の輸入業者はアルゼンチン産の牛肉に対して非常に高い関心を持っていると感じている。今後、全面的な解禁が近づいたタイミングなどで、日本でのPR活動を行っていく」とコメントした。
 
会場では、ファイマリ社のコルデロ・パタゴニコを使った▽ラムレッグ・ラムチョップの炭火焼き▽羊肉の“エストファード”マルベック煮込み▽羊肉のエンパナーダ――などが振舞われ、参加者たちは初披露となったアルゼンチン産羊肉の味わいを堪能した。
 
〈畜産日報 2019年5月16日付〉