1997年から通販専用で食肉販売を続け、食肉のネット通販の先駆者ともいえる「ミートガイ本店」(販売者はティーエムジーインターナショナル株式会社)を取材した。

ミートガイ本店はWeb上の店舗で、実店舗は存在しない。Web上で受けた注文は名古屋市にあるティーエムジーインターナショナルから配送される。

ミートガイのサイトを見ると、牛肉だけではなく、ワニの手、子豚の丸焼き!と日本ではなかなか目にすることができない珍しい肉までと、数多くの肉が並んでいる。無添加やホルモンフリーの商品も幅広くそろえ、400種類以上ラインアップしており、その中から選ぶ楽しみも味わえる。同時に、花見、GW、夏休み、ハロウィーン、サンクスギビング、クリスマスなど、季節ごとの楽しみ方も紹介している。

MLA豪州食肉家畜生産者事業団が4月に楽天市場で行ったクーポンキャンペーン「今年のバービーはオージー・ビーフに決まり!」にも参加し、「厚切りサーロインステーキ270g」(グラスフェッド、税込1,490円、送料別)ほかを販売した。

〈4月開催〉MLA「楽天市場」でクーポンキャンペーン「今年のバービーはオージー・ビーフに決まり!」、楽天市場25店舗が参加

今回、ミートガイ本店の中島敏彦社長、加藤光利取締役に現状などを聞いた。なお、加藤取締役は、料理教室を主宰する株式会社ホームメイドクッキングの会長も務めている。

――ネット販売の状況は。

現在は、自社サイトと、楽天、アマゾン、ヤフー等のECモールで販売を行っている。実店舗を持たず、すべてオンラインだが、固定費がかからず、身軽にできることが大きなメリットだ。

売上高は、この5年間で2倍(2021年3月期)となった。毎年120%前後と着実に伸びてきたが、新型コロナの影響を受けたこの1年は、前期比で140%程度の着地となった。もともと伸びていたところに、新型コロナで自由に買い物ができない消費者などによってテコ入れされた形だ。

創業当初より、在日外国人が日本では好きな肉、食べたい肉が買えないという状況を踏まえ、大振りのステーキやスパイスの効いたソーセージ等を販売しており、外国人コミュニティでは絶大な人気になっている。

日本の消費者と違う食べ方があり、ステーキ一つとってもいろいろな食べ方があり、違う提供の仕方がある、こうした食べ方があると提案すること、そこにビジネスチャンスがある。

こうしたお肉は、今までのやり方では焼けないということで、雑誌「dancyu」や料理教室のホームメイドクッキングと組んで新しいマーケットに向けて需要を喚起した。

ティーエムジーインターナショナルでは、定期的にマーケティング会議を行い、サプライヤーからの提案、さまざまな事例などをもとに、面白い食肉を集めている。もちろん安全・安心、そしておいしいことは大前提だ。

消費者の皆さんには、スーパーで売っていない食肉や食肉加工品をみて、その中から選ぶ楽しさを感じてもらいたい。お客さんのレビューでは、「パーティーが盛り上がりました」「珍しいお肉も、意外においしかった」などの声が寄せられている。商品は400種類以上あり、選ぶ楽しさ、そしてBBQなどで調理する楽しさ、食べる楽しさを味わってもらいたい。

――現在、ネット販売で注力している点は。

継続的に知名度が上がるように露出を増やしていく。機会があれば、メディアに取り上げてもらうようにしており、2021年1月には日本テレビの“メレンゲの気持ち”でカンガルー肉やワニ肉が取りあげられた。利用者のアンケートでも「もっと知ってもらうべき」と応援していただいており、新規のお客さんでもリピート率が高く、そこが一番だと思っている。

知名度を上げるとともに、リピーターをもっと大事にしていく。3年程前からサイト内でポイント還元を行っている。また、直近ではより親しみを持ってもらうために公式キャラクターのネーミングキャンペーンを行った。このキャラクターの名付け親を募集したところ、3,000人が応募するくらい人気だった(結果、キャラクター名は「ニッキー」に決定)。

――売れ筋はいかがですか。

新型コロナの中では、よりオーソドックスな商品が伸びている。例えば、オーストラリア産のグラスフェッドビーフが伸びている。ダイエットなどヘルシー志向に合い、グラスフェッドの認知度が上がっている。
オーストラリア産グラスフェッドビーフ

オーストラリア産グラスフェッドビーフ

 
基本的に牛肉が多いが、この1〜2年はラムもニュージーランド産を中心に伸びている。ステーキカット(ビーフ)はヒレで180g、ロインなどは270gが売れ筋だ。

ラム

ラム(調理例)

 
キャンペーンを行うと、ステーキ肉を3枚程度、その他、ソーセージ、ベーコン、ラム肉などを購入し、多くの方が合わせて1万円弱の買い物をしている。
 
また、BBQセットが出る傾向だったが、2020年、2021年はBBQプロモーションを抑え気味にしている。一方で、外食ができなくなり、家でちょっといいものを買う傾向が見られ、現在、ベースになっているのはこの部分となっている。
 
なお、名古屋のオフィス・加工場では約25人の従業員が、カット、ソーセージ・ベーコンなどの製造、発送業務を行っている。ソーセージなどは、本場と同じレシピでスパイシーに仕上げ、外国人に好まれる味にしている。
 
〈畜産日報2021年8月18日付〉