全国食肉事業協同組合連合会(全肉連、河原光雄会長)と道府県食肉事業協同組合・連合会は1月15日、東京都新宿区の東京調理製菓専門学校で、令和3年度「食肉惣菜コンテスト全国大会」(ミートデリカコンテスト)を開催した。

新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、道府県予選を勝ち抜いた22作品から事前書類選考により10作品を選出した。当日は同校講師がこれら10作品を試作、試食審査を実施し、表彰式をオンラインで開催した。

審査の結果、茨城県代表で会社員の松﨑正樹さん(45歳)の「食べておいしい豚肉と山芋のシャキシャキ炒め」(写真)が農林水産大臣賞に選ばれた。出品作品は、そのまま精肉店に並ぶものではなく、作品の味付けや盛り付けなどのアイデアを活用して、各店舗でオリジナルレシピの参考にするもの。

松﨑さんの作品は、豚バラ肉と山芋やパプリカ、シメジ、ギンナンなどを炒めたもので、山芋の食感がよく、免疫力アップや美容効果、血糖値を下げる効果などが期待される。松﨑さんは「選ばれると思っていなかったのでびっくりしている。余った食材を炒めて作ったレシピになる。今後も、余った食材で選ばれるような料理を作りたい」とコメントした。

審査講評では、江上栄子審査委員長(江上料理学院学院長)が「お肉屋さんの店先において、肉や加工品を買う際に、手に取ってもらうことが目標になる。料理法は簡単で、バリューのあるものが重要。簡単で手軽にできて、買い物意欲をそそる作品を一緒に作っていきたい」と述べた。大臣賞受賞作品については「自然の味が入っている。日本は自然に恵まれ、色々な農作物がたくさん採れる。組み合わせが大事になる。家族が忙しい時に、力になるお肉と、恵まれた自然の作物を組み合わせた商品が大事」と評し、「お肉を食べて元気になりましょう」と呼び掛けた。

審査員は「和の鉄人」で知られる、中村孝明氏(孝明代表)や、天皇皇后両陛下の総料理長を担当した柘植末利氏(東京調理製菓専門学校教授・参与)、料理研究家でフードコーディネーターの尾身奈美枝氏が務めた。

来賓祝辞では農林水産省畜産局食肉鶏卵課の木下雅由食肉需給対策室長が「最近は、国内外を問わずSDGsや環境を重視して、持続可能な食料システム構築が潮流となっている。農水省でも、農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する、『みどりの食料システム戦略』を策定した。食肉業界においても、持続可能な生産構造を作り上げて、消費者の理解を得て進めていく。(コンテストでは)国産食肉のおいしい食べ方のアイデアをいただいた。全国の食肉小売店で活用いただけるものになる」と話した。

主催者あいさつでは全肉連の河原光雄会長が「内容の充実した大会となった。出品作品を参考に、一般消費者に喜んでいただける総菜を開発していきたい」と述べた。続けて木村元治専務理事が「国産食肉を使った総菜アイデアを発掘し、さまざまな工夫をヒントに各店舗でオリジナルな総菜をアレンジし作りあげていただきたい。それ以上に消費者参加型の催しを通じ、食肉総菜の魅力を消費者に身近なものと感じていただき、お肉屋さんの活性化、国産食肉の需要拡大につなげたい」と述べた。

その他の受賞作品は次の通り。▽農林水産省畜産局長賞=群馬・森美桜さん(19歳・さつま芋のはさみ揚げ)▽農畜産業振興機構理事長賞=奈良・武内蘭奈さん(16歳・割包風バーガー)▽全国食肉事業協同組合連合会会長賞=長野・荻原真理子さん(61歳・合わせだれで超簡単!信州みそでポークプルコギ)▽江上栄子賞=佐賀・藤原敦子さん(45歳・佐賀牛のミルフィーユ)▽中村孝明賞=岐阜・長谷川優月さん(18歳・ビビッとビビンパイ)▽柘植末利賞=徳島・多田和代さん(44歳・ゴロッと肉と雑穀のTHE 肉ミートローフ)▽尾身奈美枝賞=福島・戸賀辺莉依さん(16歳・甘辛肉巻キンパ)▽敢闘賞=青森・古川凱さん(17歳・豚鶏豆腐の旨味揚げ出し)、石川・金田恵美子さん(64歳・豚でもうまいパイゆずみそ風味)▽特別賞=島根・稲岡英子さん(65歳・豚ミンチくるくる巻き揚げピリ辛ダレ)。

〈畜産日報2022年1月18日付〉