ラーメン・パン・お好み焼きなど56店で「京小麦の収穫祭」、京都産小麦100%のメニューを提供

「京小麦の収穫祭」には京都府内の56店舗が参加
〈“パンや中華麺に向く”京小麦『せときらら』、「中太や太麺に合うもっちり感」〉
1月21日から2月17日まで、京都府内のラーメン、パン、イタリアン、お好み焼き、居酒屋、洋菓子などの飲食店56店舗で、京都産小麦を100%使って開発したメニュー・商品を提供する「京小麦の収穫祭」が開催される。

井澤製粉(京都市南区)が主催し、全農京都府本部が協賛、京都府が後援するもの。参加店舗を4つのグループに分けて、1週間ごと(1月21日~1月27日、1月28日~2月3日、2月4日~2月10日、2月11日~2月17日)に各店舗で開発したメニュー・商品を消費者に提供・販売する。

昨年11月に関係者らが集まり開催されたキックオフミーティング後の懇親会で、井澤製粉の井澤雅之社長は、「京都産小麦は長い間、『農林61号』の生産がメインだったが、タンパク質の量と質が弱く、パンや中華麺が作りづらい品種だった」とした上で、「2018年からパンや中華麺に向く『せときらら』に全量変換することとなり、これから先は、各店舗・工場で『せときらら』の特性を活かした2次加工品を作っていただき、生産者・製粉会社・飲食店・食品会社がオール京都で一丸となって、看板商品に育てていただければありがたい」などと語った。

井澤製粉・井澤雅之社長

井澤製粉・井澤雅之社長

同懇親会には飲食店関係者や「せときらら」の生産者も参加。らーめん鶴武者(京都市右京区)の西村佳哲店主は、「個性を感じる。もっちり感があり、中太や太麺に合いそう」と、「せときらら」を使った麺の特徴を語った。
 
「せときらら」を栽培する遷喬ふぁーむ(京都・福知山市)の杉山元明代表理事は、「これまで栽培していた農林61号と比べて、肥料を与えるなど、作業が増えたこともある。3年ほど栽培すれば、農林61号との違いが分かるのでは」と感想を話した。
 
〈月刊 麺業界 2019年1月号より、一部改稿〉