イーエヌ大塚製薬は、舌でつぶせるやわらかさの「あいーと うどん」(3種類)を2月18日から発売する。うどんは日本人にとってなじみのある食べ物だが、医療関係者よれば、高齢者を中心とした嚥下機能が低下した人たちにとって、うどんの麺は口腔内で押しつぶすことが難しく、食べにくい食材とされているという。一般的な調理では煮込んでも舌でつぶせるほどやわらかくするのは困難だが、「あいーと うどん」は、10cm程度の長さで麺の形を保ちながらも非常にやわらかいため、すするような食べ方をしても切れるようになっていることが特徴だ。

摂食回復支援食としての位置づけだが、同商品の味わいは嚥下障害がない人たちからも好評。同社が“うどん県”である香川県の医療関係者27人に行った試食後のアンケートでも、27人中25人が味・風味について「良い」「やや良い」と高く評価している。同社が咀嚼困難な人たちに食べたいメニューを聞くと、「麺類」や「うどん」という回答が多い状況が続いており、「あいーと うどん」は、“食べたい”という気持ちを引き出す上でも注目されそうだ。

イーエヌ大塚製薬が開発した「あいーと」は、通常の食事を摂ることが難しい人向けの食べる機能と栄養状態の回復を支援するための冷凍食品。再成形食ではなく独自技術の「酵素均浸法」などにより、食材本来の形、色、味および栄養素をそのまま保ち、舌でくずせるやわらかさに加工調理していることが特徴。今回の新商品では、要望の多い麺類のメニュー化に挑戦し、実現した。

実際に、乾麺のうどんを規定時間の9分、19分、30分間ゆでたものと、「あいーとうどん」を比較すると、「あいーとうどん」は30分ゆでたうどんよりも圧倒的にやわらかいという結果が出ている。また、飲み込みやすさに配慮して、麺がなめらかになるように加工し、べたつきを抑えているという。

同社あいーと事業部の北村研さんは、「咀嚼が困難な方たちに食べたいメニューを聞くと、麺類と答える方が多かったので、商品化を目指し開発を続けていました。これまでも麺を細かくきざむなどの調理の工夫はありましたが、当社では麺本来の外観やおいしさを損なわずに、味わいを楽しめるように研究を重ねました。麺の長さや、つるっとした滑らかさ、出汁の風味など、うどんの味わいを実感してもらえる舌でつぶせる“うどん”になっています」と話す。

ラインアップは、「たぬきうどん」(114g/313円)、「かしわ梅うどん」(132g/486円)、「海老うどん」(同/518円)の3種類(いずれも税込み)。「かしわ梅うどん」は、梅のさっぱりとした味がアクセントになって食欲をそそり、「海老うどん」は海老と揚げ玉の風味が楽しめる。北村さんは、「全国の方が食べ慣れている関西風出汁の味付けにしています。医療関係者の方たちにも試食評価をいただきましたが、物性、味ともに高評価を得ました。必要とされる皆様に紹介していきたい」としている。
ラインアップは「たぬきうどん」「かしわ梅うどん」「海老うどん」の3種類

ラインアップは「たぬきうどん」「かしわ梅うどん」「海老うどん」の3種類