東京でスズモフェア、”空中操作パネル”搭載ロボ出展 「しゃもじからロボットへ」テーマに提案型展示/鈴茂器工

いなり寿司ロボット FIW-SNC に"空中操作パネル"を試験導入
〈いなり寿司ロボット FIW-SNC〉
事前にごはんを投入し、アゲを準備することで毎時最大3,600個のいなり寿司を成形できる。

この機械に船井電機(株)(大阪・大東市) 開発の”空中操作パネル”を試験的に導入した。元々、このいなり寿司ロボットに搭載されていた操作パネルを空中に再現したもので、船井電機(株)独自の特許技術により、宙に浮かんだ仮想タッチパネルを操作することができる。開発コンセプトは「操作パネルを汚染しない。操作パネルからの汚染・感染を防ぐ」。

いなり寿司を製造する際は機械を使っても手が汚れることが多いため、現場からはタッチパネル操作時の衛生面での問題が指摘されていた。船井電機(株)の担当者は「こうした空中操作パネルを実用的に食品製造機械に組み合わせたのは初めてのことだ。今はまだマーケティング段階だが、改良を重ねて来年度以降の投入を図っていきたい」とした。

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〈外食・給食向け提案コーナー〉
「しゃもじからロボットへ」をテーマに、ホテルビュッフェや社員食堂に向けて、同社主力のシャリ弁ロボを使ったオペレーションの合理化を提案した。

社員食堂に対しては、シャリ弁ロボで盛り付けたごはんの上に、(株)テクノシステム(横浜市)が開発した「デリシャスサーバー」でのカレーの盛り付けを実演した。

テクノシステム「デリシャスサーバー」でのカレー盛り付けを実演

テクノシステム「デリシャスサーバー」でのカレー盛り付けを実演

〈ポケ丼・スシブリトー〉
アメリカで流行している米飯新メニュー。来場者がポケ丼かスシブリトーを選択し、その製造風景を目の前で観ることができる。

アメリカで流行している米飯新メニュー・ポケ丼

アメリカで流行している米飯新メニュー・ポケ丼

ポケ丼はごはんの上に、まぐろ・チキン・サーモンのいずれかと、アボカド・きゅうり・とびっこ・天かすを盛り付ける海鮮丼。来場者が白米か玄米をタッチパネルで選択すると、容器が自動でライン上を流れ、同社のシャリ弁ロボ「GST-FBB」がごはんを盛り付けた後はスタッフが具材をトッピングするシステム。

また、新たな寿司の形態である「スシブリトー」は、ポケ丼に野菜などを加え、巻き寿司にしたものに近い。スタッフにオーダーすると、同社の海苔巻きロボがシャリシートを成形、具材を巻き込み、海苔巻きカッターでカットされる仕組みだ。

同社は、7月に広島、9月に大阪、10月に仙台・名古屋、10月に仙台で「スズモフェア」を実施するほか、6月12日に東京ビッグサイトで開催されるFOOMA JAPAN 2018(国際食品工業展)に”空中操作パネル”付属のロボットなどを出展する予定。

〈米麦日報 2018年4月20日付より〉

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