(株)神明(藤尾益雄社長)は30日、神戸港近辺で、中国向け日本産米輸出を記念した式典と、輸出用日本産米の試食会を開催した。去る5月、子会社の(株)神明きっちん阪神工場が中国向け輸出(燻蒸)指定工場の認可を取得したことを受け、30日に第1便として富山コシヒカリ17tが中国に向けて出荷された。8月8日に神戸港を出港し、10日に大連に入港、9月上旬には店頭に並ぶ予定となっている。

(株)神明では、中国向け輸出量の目標として、2020年2,000t、2025年1万tを掲げている。現時点ですでに第2便の追加オーダーを受けているとし、9月上旬には第2便の出港を予定している。中国市場輸出に際して、〈1〉中国現地法人との連携で販売を拡大する、〈2〉業務用ユーザーへの提案強化、〈3〉EC販売の強化、〈4〉現地大手企業の福利厚生、通信キャリアのポイント特典用途の普及など新しい販路の開拓――という4つの重点目標を掲げた。「同業者の委託製造も受け、オールジャパンで輸出の拡大に貢献したい」(藤尾社長)とする。式典で中国駐日大使館の景春海参事官は「日本の米は2007年に初めて中国に来て、それから10年間多くの人に食べられ、評価されている。これをきっかけとしてますます拡大するように願う」と祝辞を述べた。

藤尾社長は「7年越しで輸出が実現した。2007年の(株)全農パールライス東日本(当時)神奈川工場以来、11年ぶりの新たな認可となり、第1便が出荷できるのも皆様のおかげ。長年の念願がかなった。2025年に1万tを目標にしている。本日の式典を第一歩として実現していく。これまで以上に普及に努め、自給率向上にも貢献していきたい」と語った。

引き続き開催された輸出米試食会では、今回出荷された富山産米と兵庫産米をおにぎりにして食べ比べし、そのほか米を使ったメニューやデザートなどが提供された。来賓である全米輸(《一社》全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会)の木村良会長(全米販理事長)は「中国向けの精米工場が増え、本日のコンテナが出発するシーンは感無量だった。米の消費は減っているが、水田を守る課題もある。輸出は喫緊の問題だ」と語った。
輸出米の積み込み

輸出米の積み込み

〈米麦日報 2018年7月31日付より〉