全農、カナダに大麦・小麦など穀物輸出施設建設、2020年末完成予定

米麦日報 2018年12月14日付
全農は12月13日、カナダで穀物輸出施設運営会社「フレーザー・グレイン・ターミナル(株)」(FGT社、カナダ・バンクーバー市)を設立することを発表した。輸出施設の完成は2020年12月を見込む。今回、カナダの穀物事業会社「グレインズコネクト・カナダ・オペレーションズ(株)」(GCC社、カナダ・カルガリー市)と、カナダの穀物・食品会社「パブリッシュ・&・ハインベッカー社」(カナダ・ウェイニペグ市)が、合弁会社としてFGT社を設立することに合意した。

出資元2社が内陸の穀物集荷施設で集荷したカナダ産穀物(大麦・小麦)、油糧種子(菜種)、豆類をカナダ西海岸から積み出すための新輸出施設を、バンクーバー近郊のフレーザー川沿いに建設する。バラ穀物を120車連結の貨車から受け入れる能力と、時間あたり2,000tの本船積み能力、約7万t収容可能な保管ビンを備え、コンテナ貨物を含め年間約400万tの穀物・油糧種子等の取扱い能力を有する。

GCC社は2015年に設立。全農の子会社「全農グレイン(株)」(アメリカ・ニューオリンズ州)と、オーストラリア・カナダで穀物事業を展開するグレインコープ(株)(本社:オーストラリア・シドニー市)が50%ずつ出資した。建設を予定した穀物集荷施設4基のうち、既に2基が稼働。来年には残りの2基が稼働する。「GCC社が輸出施設を合弁で取得することにより、内陸山地から輸出港までのカナダ産飼料穀物等のサプライチェーンが完成する」(全農)。

〈米麦日報 2018年12月14日付より〉