ルヴァン種(自家製種)は従来、大量生産のパン製造には向かなかった。酵母は生き物で、大量の酵母を安定的に増やし、大規模に利用することは難しい。山崎製パンは近年の取り組みにより、大量生産のパンにルヴァン種を導入する技術を確立。風味の向上や、もっちり感の持続などにつながっている。

同社は製パン技術の改良を不断に行っている。現在の研究の拠点は山崎製パン総合クリエイションセンター(千葉県市川市)の中央研究所だ。ルヴァン種の研究は2016年に子会社化した米国のベイクワイズ社・トムキャットベーカリーから、発酵種の技術を導入したことで加速。全工場に発酵槽を導入し、ベースとなる種を定期的に交換することで、酵母の品質を安定させる。

「スペシャルパリジャン」へのルヴァン種導入後、新製品のハード系のパンに順次導入。それまで、販売面で苦戦していたハード系の販売が右肩上がりで推移している。その後、「塩バターフランスパン」がヒット。食パン・菓子パンと導入が進んでおり、導入したパンの販売も好調に進んでいる。

〈食品産業新聞 2019年12月2日付より〉