〈米の出荷量はほぼ横ばい、全国平均の価格差は回復傾向に〉
農林水産省はこのほど、「令和元年度福島県産農産物等流通実態調査」の結果を公表した。2017(平成29)年度から実施しており、今回が3回目。事業者や消費者に対するアンケートやヒアリング、収集データ、政府統計等の公的データをもとに作成した。

それによると、米の出荷量は震災前の平均指数を100としたときに約80で、4年連続でほぼ横ばい。全国平均との価格差は▲5%以下で、平成26年産から徐々に回復傾向だが、依然として全国平均を下回っている。

品種別の相対価格では、会津「コシヒカリ」が4年ぶりに全国平均価格を上回り、富山「コシヒカリ」と同等のポディションになった。中通り・浜通り「コシヒカリ」は、震災前に同等だった栃木「コシヒカリ」との価格差を縮めてきているものの、現在も下回っている。

また、消費者へのアンケート調査では、全国の消費者のうち「福島産米を購買した経験がある消費者」は22.3%で、前年度よりわずかに増加した(前年21.6%)。福島県内居住者では79.8%、関東居住者では30.2%となっている。「購入のきっかけになり得る情報」は、「新米であること」が52.9%で「放射性物質の検査結果」の49.6%を上回る結果となった。購買者の評価は「非常に良い」が21.8%、「良い」が47.5%、「普通」が30.2%と、好評価が約7割を占めた。

前年度の調査では、「納入業者(仲卸業者)は、納入先の福島県産品の取扱意向を、実態よりネガティブに認識している」ことが明らかとなり、国が流通業者等に認識の齟齬の是正を呼びかけた。その結果、「納入業者から見た加工業者の福島県産品取扱姿勢」の評価がやや前向きとなり、認識の齟齬もやや緩和された。

〈米麦日報2020年4月3日付〉