東亜食品工業の井上社長は「カット麺の製造依頼は以前から受けていたが、先行メーカーもいるため断ってきた。しかし、小麦アレルギー対応の米粉100%カット麺の依頼が来て、これは対象となるユーザーも違うため、困っている人を助けるべく、開発に乗り出した。無塩の米粉100%麺というだけでも製造は難しいが、さらにカットの工程が必要なため、開発はかなり難しかった」としている。
また、東亜食品工業は国内初のハラル認証を取得したことで知られるが、2020年12月3日にはコーシャ認証(米国OU)を取得した。コーシャ食品はユダヤ教における食べてもよい「清浄な食品」で、コーシャ認証はコーシャ食品であることを認定するシステム。「ハラル、コーシャとも、その地域における安全でおいしい食べ物ということになる。『無塩うどん』と書いてあって、小麦粉と水しか使っていないことを理解できるのは日本人だけ。世界の人からすれば何でできているかも分からない食品だ。まずは相手の文化において、食べることができる食品であることを伝えるため、認証の取得を進めた」。
〈米麦日報2021年3月18日付〉
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