訪日外国人の増加そして2020年東京オリンピックと、インバウンド需要を取り込むことは食品産業にとっても大きな目標となっている。世界各国の訪日客を“おもてなし"する中で、課題の一つと捉えられているのが、ムスリム(イスラム教徒)への配慮だ。

今月21~23日に東京・浅草にある展示会場で「ハラールEXPOジャパン2017」(主催:ハラールエキスポジャパン2017実行委員会)が開催された。

食品メーカー、外食店のほか、自治体、旅行会社、ファッション業界などが出展し、幅広くムスリム向けサービスを紹介。ステージではモデストファッションショーなども展開された。

新御徒町でハラール焼肉店を営む出展者に聞くと、ハラール対応に業態転換して客の7割がムスリムになったという。観光バスが停車しやすい立地から、観光客の利用が多いという話だ。

一方、国内でハラール認証の弁当を製造するメーカーによれば、大学生協に卸している商品の購入者は日本人とムスリムの学生とが半々だという。「ハラール対応していることが大学の価値になると考えられている」が需要の伸びは鈍い。

ムスリム市場の開拓は緒に就いたばかり。目指すところが単にインバウンド需要の取り込みなのか、それ以上にムスリム対応を追求することなのか――。大手調理品メーカーの参入もあり、国内市場は緩やかな「ムスリムフレンドリー」の方向へ傾いているようだ。

〈食品産業新聞2017年11月27日付より〉