製粉産業界は現在、非常に気が重い課題を抱えている。国による「業界再編の勧め」である。TPPオリジナル大筋合意の国内対策、農業競争力強化支援法に基づく流通・加工業の再編施策など、その理由・背景は“これでもか”といえるほど積み上げられているが、本音として国が言いたいのは、「製粉産業界は生産性が低いから、業界再編しなさい」という事のようだ。

製粉企業は、戦後の復興期には2000社近くあり、その後の時代変遷で退場や合従連衡が進み、現在では84社に過ぎない。しかも、大手上位4社のシェア(小麦挽砕ベース)は8割を超える、いわば寡占業種でもある。

これまでの再編は、麦制度の変更に伴うものがあったが、概ね、各社の経営判断で行われたものだが、今回突きつけられているのは、「国の意向」での側面も強く感じられ、製粉関係者の間には、割り切れない想いも漂っている。

企業の合従連衡は、ビジネス面では常にどこかにあるものなので、それ自体を否定はしないが、あくまで当事者同士の経営判断の結果であることが基本だ。政治や行政がそれを誘導するにしても、強引なやり方は、時代錯誤でもある。

また、地方にある中小製粉は、それぞれの地域経済・雇用・文化の応援団でもあり、小さいからいけないは、暴論でもある。製粉各社の経営判断を、応援し支えるのが行政の仕事でもある。

〈食品産業新聞 2018年2月1日付より〉