米穀流通業界にあって、いま最もホットな話題は、平成30年産からの「いわゆる減反廃止」でもなければ、その全国推進組織の内実でもない。目の前の、平成29年産米の需給、ひいては価格である。

平成29年産の主食用米は、「(国が配分する意味で)最後の生産調整」が非常にうまくいったこと、局地的に作柄が芳しくなかったことから、生産量が前年産を19万t下回る730万tとなった。

少なくとも国の発表ではそうだ。このままの調子でいけば、今年6月末の民間在庫は186万tになる見通し。6月末民間在庫は「200万tを分岐点に、それを下回ると価格が上がる」と言われている。

そう、コメの価格は今、高い。3年連続で値上がりしている。だが流通業者は「産地が抱え込んでいるのではないか」と疑惑の目を向けている。

したがって、業界の関心事は「いつ産地が抱えている玉を投げ売り出すか」、ひいては「いつ価格が下げに転じるか」、それらのタイミングであって「産地が玉を抱えている」のはもはや既成事実と化してしまっている感がある。

ここ数年、米価は年産の途中で「必ず」上下動の転機を迎えてきた。だから、そのタイミングを測ることは非常に重要なのだが、今の感覚は危険だ。万が一、730万tが「本当」で、産地の投げ売りが「ない」となれば、どうなるか。これまたタイミングが重要だが、「心を入れ替える」必要がありはしまいか。