加工食品の原料原産地表示義務化、栄養成分表示、はたまた遺伝子組換え食品表示と、ここ数年のうちに、食品産業界が対応しなければならない課題が山積している。全ての食品製造事業者、全ての加工食品を対象にした原料原産地表示義務化では、多くの例外規定を盛り込むことで、「全て」を対象に囲い込むことはできたが、その表示は、消費者にとっても分かりにくい内容も囲い込んでおり、最も強烈に“推進”した消費者団体関係者をして「地球産としか受け取れない意味のない表示」と言わしめてしまう結果も生んでいる。

一方、食品表示の最終の受け手ある消費者は、食品表示を「ほとんど確認していない」人が大幅に増えている。日本政策金融公庫が先頃発表した「消費者動向調査」で明らかになったもので、食品の安全への関心が最も高かった2002年の同種調査と比較すると、食品表示を「気にしない」とする回答が13・5ポイントも増加している。

また、食品表示への要望は「見やすさ、分かりやすさ」が最も多く、表示項目を増やし、必然的に表示文字が多くなる「改革」とはどこか乖離している状況もみえている。

さらに、食品表示は「商品選択に資する」ものであるのに、「安全性の担保」と混同して認識している人も多い。この間の食品表示の見直し検討では、消費者が本当に求めるものと、どこか乖離した矛盾を感じてしまう。再度の見直しが必要ではないか。

〈食品産業新聞 2018年9月20日付より〉