「日本スポーツ栄養協会」が6月に設立し、今秋都内で記念セミナーが開催された。アスリート食の第一人者、日本栄養士会の鈴木志保子副会長が理事長に就任した団体は、「『スポーツ栄養』とは、むしろ人を元気にするための栄養学のことで、児童生徒から学生・選手・一般の大人まで運動好きな方々すべてを含めた健康増進のためにあるもの」と位置付けた点で安心感が伴う。
 
事業の柱はスポーツ栄養の普及・啓発など様々だが、食品開発へのマーケティング支援も行い、マル適マークによる食品の活性化などスポーツ好きな消費者へ新たな付加価値を提供し、運動選手にも適切な食事こそ大事として、栄養の正しい知識や情報をスポーツ界に広げたいとしている。
 
いま働き方改革で残業時間が減り、帰宅時間が早まって、スーパーやコンビニで惣菜等を買うといった消費構造の変化が起きている。帰宅後、当面はテレビ観戦が増えるが、いつまでも画面に釘付けにはならない。来年はラグビー、そして東京五輪へと注目が移る中、運動への機運は高まる。居酒屋消費が減る分お金も多少はあり、軽いジョギングから始まって各種スポーツ参戦へ広がっていけば当然、食事や食品にも目が向けられていく。 人手不足や原料難など厳しい環境は続くが、来年の消費増税を蹴飛ばすような知恵と努力が必要だ。スポーツ熱の機運に乗って東京から発信するうねりが日本社会をさらに活性化することを期待したい。
 
〈食品産業新聞 2018年11月22日付より〉