TPP11の12月30日発効が決まった。製粉産業関係では、小麦粉二次加工製品や小麦粉調製品、冷凍食品などの国内市場への影響がどのようになるのか注視していく必要があるほか、協定から離脱した米国の小麦と、参加しているカナダ・オーストラリアの小麦の国境措置のあり方が異なる事態になり、日米TAG(物品貿易協定)の交渉の行方にも注視していかなければならない。さらに小麦粉の副産物であるふすまについても、牛肉・豚肉などの関税引き下げなどの影響で、配合飼料原料の需給にどのような影響を及ぼすのか、こちらも見極めが重要だ。
 
日EU・EPAについては、日本では11月6日に承認案が閣議決定され、今臨時国会での承認手続きの段階に入った。EUでも12月中には承認手続きを終える予定と伝えられており、最短で来年2月1日に正式発効となる見込みだ。
 
日EU・EPAでは、パスタ・ビスケット類の関税引き下げ・撤廃による製品輸入の動向がどうなるのかと同時に、パスタ原料であるデュラム小麦、菓子原料の小麦(主に米国産)の国境措置の整合性がどうなるのか、日本政府(農林水産省)のかじ取りを注視していかなければならない。
 
マクロで考えれば、2つの新たな貿易協定で、日本は世界GDPの約4割を占める巨大貿易協定の中に入る。同時に、各業界ではミクロでみた様々な影響が予想されており、正確な情報を捉え、的確な対応判断を行っていく必要がある。
 
〈食品産業新聞 2018年11月15日付より〉