大手居酒屋の閉店や業態転換が続いている。会社・団体の宴会や「2時間飲み放題」といった宴会メニューがますます厳しくなっている。総務省の家計調査をみると、全国平均の飲酒代(外食のうち)は、前年比で7月53%減、8月64%減、9月53%減だ。
 
「閉店や廃業は今後も続くとすると、2、3年経てば徐々に回復するというものではない」と酒類メーカーも覚悟を決めざるを得ない状況だ。
 
飲食店は一般的に内部留保が少なく、従業員に休業手当を支給しなかったり、それを救済するセーフティガードとして政府が支給するとしている休業支援金への申請を行わなかったりで、結果、従業員が困窮を極める、という問題も表面化している。
 
JR東日本や私鉄各線は、首都圏の終電繰り上げを発表したが、これも居酒屋の経営に影響を与える懸念がある。
 
そういった逆風の嵐の中、メーカーは、営業現場に、日々激変する市場の実態に目を凝らすよう指示している。業務用では、料飲店・お客様にどういう変化が生じているのか、家庭用は、ECも含めて、どういう買い方・買われ方の変化があるのか。
 
来年の消費トレンドは、ハレの日ではなく、日常の飲食をより充実させることがさらに加速するとみられる。ビール類はやはり新ジャンルが引き続き主戦場となるだろう。
 
アンテナ高く胸を張って、酒類の魅力を、元気に明るく、様々に伝えていきたい。
 
〈食品産業新聞 2020年11月16日付より〉