政府の緊急事態宣言が1月14日、関東から九州まで11都府県に拡大された。今回の緊急事態宣言は飲食を伴うものを中心として対策を講じるとしているのが特徴だ。感染防止のためには不特定の人と人との接触を制限することが必要だが、私的に行うホームパーティーを規制することは難しく、ターゲットの中心は外食となる。
 
当初会見の影響もあり、飲食店に対する営業時間の短縮要請に焦点が当たったが、その後、昼夜を問わず、会食にはリスクがあると、政府も修正に躍起となった。
 
2020年4月に発出された前回の緊急事態宣言の際には、広く外出自粛が行われ、食品の買い占めも見られたが、今回はどうか。
 
ニチレイフーズでは足元の状況について「昨年の緊急事態宣言時ほどの波動は今のところない」としている。保存がきく冷凍食品も、買い置き需要が高まった商品カテゴリーだ。「ただし直近の回転は10%ほどアップしている」という。昨年の需要急増に対して、大手家庭用冷食メーカーの多くは生産能力を増強している。これをさらに引き上げる必要には迫られていない状況だ。
 
前回のコロナ第1波の際、冷凍食品ではすべての商品の需要が、全国的に急増したことが、一部品薄状態を招いた。今回も外食の代替需要は見込まれるものの、学校の休校は行われず、宣言の対象も大都市中心に限定されている。昨年のようなパニックは生じないとの見方が強い。
 
〈食品産業新聞 2021年1月18日付より〉