USSEC・日油協が「ソイオイル」料理セミナー開催、野菜メニューを提案

USSEC ポール・バーク北アジアディレクター
アメリカ大豆輸出協会(USSEC)と日本植物油協会(日油協)は、植物油市場におけるソイオイル(大豆油)の需要拡大を目的に、東京ガスの料理プレゼン施設「スタジオプラスジーギンザ(東京・銀座)」で、大豆油を使った料理セミナーを7月30日に開いた。セミナーには、ソイオイルマイスターと、日本野菜ソムリエ協会認定の野菜ソムリエが参加し、野菜を大豆油で調理したメニューを提案した。

開会にあたり、USSECのポール・バーク北アジアディレクターがあいさつし、「日本で大豆食品はなじみ深いが、それに米国の大豆生産者が貢献できていることを光栄に思っている。さらに21世紀を通じて、関係を強化できることを望んでいる。今回のセミナーは、ソイオイルのイメージ向上と浸透普及を目的としており、今後とも日油協、野菜ソムリエ協会と共に、さらなる推進に努めたい」と述べた。

アメリカ農産物貿易事務所のモーガン・パーキンス所長は「日本の植物油業界と我々は協業し、ソイオイルの需要拡大と共に、日米関係の強化に貢献してきた。今回は私もソイオイルの新しい使い方やレシピのヒントを楽しみにしている」と述べた。

〈大豆油に含まれるリノール酸などバランスの良い脂肪酸摂取を/齋藤日油協専務〉
セミナーでは、日油協の齋藤昭専務理事が、大豆油を摂取する利点などについて解説した。始めに健康性については、大豆油の脂肪酸組成は、必須脂肪酸のリノール酸、オレイン酸、オメガ3脂肪酸のリノレン酸などで構成されていると説明した上で、近年の研究ではオメガ3脂肪酸だけではなく、リノール酸も合わせて、バランス良く脂肪酸を摂取することが健康のために望ましいことを紹介した。

日油協 齋藤昭専務理事

日油協 齋藤昭専務理事

調理面では、大豆油はコク味への高い評価から、中華料理・台湾料理で多く使用されていることや、脂溶性のカロテンやルテインは、大豆油など植物油と共に食べると吸収が良いことを紹介した。最後には、「日本は明治・大正辺りまで『人生50年』だったが、戦後から日本型食生活に合わせて、大豆油を始めとする植物油を必要量摂取できるようになったことが、現在の日本人の長寿につながっているのではないか。今後とも大豆油の復権に取り組んでいきたい」と述べた。

〈野菜ソムリエが調理実演、大豆油と相性良い豆系野菜・あっさり野菜〉
野菜ソムリエで管理栄養士の篠原絵里佳さんは、大豆油を使った野菜レシピの提案と調理実演を行った。

篠原さんは、風味との相性からサヤインゲンやスナップエンドウ、枝豆、豆苗、豆モヤシなど豆系野菜を使った料理や、レタス、キュウリ、ナス、ズッキーニといったあっさりした野菜のコクをプラスする使い方が望ましいと説明した。また、抗酸化ビタミンのA、C、Eを上手に摂るためにも、大豆油と野菜の組み合わせは適しており、美肌・アンチエイジング効果も期待できると述べた。

管理栄養士 篠原絵里佳さん

管理栄養士 篠原絵里佳さん

調理実演では大豆油を使った、モヤシ、赤パプリカ、オクラの野菜炒め、豆苗とミョウガに大豆油・酢・しょうゆをドレッシングとして使ったサラダを披露した。

〈大豆油糧日報 2018年8月2日付より〉