やまみの18年6月期決算は、売上高は前年比7.2%増の104億9,900万円、経常利益は5.9%増の9億9,600万円、当期利益は2.6%増の6億4,600万円と増収増益となった。

個人消費が横ばいで推移していることから販売は安定していると強調した上で、家庭用豆腐、厚揚げなどを主力に、九州から中国・四国、関西、東海の各地方で販売に注力したとしている。また、食品加工業、外食産業向けに業務用豆腐などの販売を推進した。設備面では、本社工場で絹豆腐専用ラインが17年7月に、関西工場の油揚げ専用ラインの新設が18年3月に完了し、生産能力を確保するとともに、時間当たりの製造量が増加したことで、従来よりも製造体制の効率化を図ることができたとした。

〈新静岡工場の稼働見据え関東エリアで営業強化、段階的に設備増強/山名社長〉
やまみが20日都内で開いた決算説明会では、山名清社長は静岡県の新工場について言及し、「20年度に新東名高速の全面開通が予定されているので、都心へ約1時間の好立地となる。敷地面積は広島の本社工場の2倍、関西工場の2.5倍となり、需要拡大に合わせて段階的に設備を増強していく」とした。
やまみ 山名清社長

やまみ 山名清社長

また、新工場の稼働を見据え、関東エリアに対しても販路拡大の営業を展開しており、関西進出の時と比べ、上場したことで知名度が上がり、工場や設備などの増強などについて説明することで、快く受け入れてくれる販売店が多かったことを強調した。

「あらかじめ切れている焼き豆腐は、他の製品よりも日持ちするほか、簡単にパックから豆腐を取り出すことができる工夫などを施しており、こうした取り組みに対して、競合他社がいないので、値崩れしないことなどが評価されている。とにかく、スピードがあり、スケールがあり、利益があり、新しい商品であることなどが評価されている。広島、関西よりも単価を高く設定させていただけるのでありがたい」と好調さも強調した。

17年度の決算概要説明では、「売上高は、顧客開拓が順調だったこと、新商品の売れ行きも好調に推移したことから期を通じて安定した伸びとなった。営業利益は、労務費・減価償却費の増加、ガス代など一部原材料価格のアップなどによる原価率上昇を増収効果、販管費の抑制で吸収した」という。

拠点別売上高では、本社工場の生産を一部関西工場に移管したことや厚揚げをはじめ新規顧客開拓が伸長したことで、関西工場の売上高比率は前年比で約5ポイント伸びている。新商品に関しては、「『いいものをお買い得で買える』をコンセプトにやっていく。厚揚げでは国産商品を投入し、木綿豆腐では小分けにした3パックという付加価値を訴求していくほか、『切れている焼き豆腐』では当社でしかできない技術などの強みがあるので、今後もさらに伸びると考えている」とした。

商品戦略では、今期投入の新商品「北海道大豆『北の大豆の恵み』シリーズ」を中心に、食味の良い北海道大豆の100%使用にこだわりながらも、時間あたりの生産量を高め、製造コストを低減することで、価格競争力のある商品として育てていく方向性を示した。

業務用では、大手牛丼チェーン、弁当・総菜チェーンなど既存取引先への売上が好調で、業務用専用製品も本格的な拡大に向け手応えを感じていることから、大きな期待を寄せているとした。

〈大豆油糧日報 2018年8月22日付より〉