日本モンサントはGM作物見学会を同社研究農場(茨城県稲敷郡河内町)でこのほど開き、研究者や食品業界関係者、商社担当者らが参加した。

同研究農場では、GM大豆(除草剤グリホサート大豆)を153平方m、GMトウモロコシ(チョウ目害虫抵抗性トウモロコシ)を129平方m作付けしており、除草剤ラウンドアップを散布してから、約2カ月後の様子を見学した。

除草剤を散布したGM大豆農地では雑草のみが除草され、GM大豆は除草剤の影響を受けず、順調に生育している様子が観察された。一方、除草剤を散布していないGM大豆農地は、雑草に埋もれてしまっていた。続いて、害虫抵抗性GMトウモロコシと、Non-GMトウモロコシを比較すると、Non-GMOトウモロコシは、害虫に葉や茎などが食べられ、食害を受けていたが、GMトウモロコシは、害虫被害を認められず、GM作物の機能性を確認できた。
左=GMトウモロコシ(害虫被害を認められない)、右=Non-GMトウモロコシ(害虫が付着)

左=GMトウモロコシ(害虫被害を認められない)、右=Non-GMトウモロコシ(害虫が付着)

〈GMO作物の利点を強調、生産性向上や農薬使用量の削減など〉
なお見学会に先立ち、日本モンサント広報部の松本恵里スペシャリストは、GM作物の利点について、生産性の向上、農薬使用量の削減などに貢献していると説明した。

具体的な成果としては、GM作物を作付けた26か国・6,500万人の小規模農家において、96年から16年累計で、大豆収量は2億1,347t、トウモロコシ収量は4億490万t増加し、農薬使用量は約67万t削減され、農業所得は16年単体で約2兆円増加したことなどを挙げ、利点を強調した。温室効果ガスの排出量についても、自動車182万台の年間排出量に当たる、約294万tの温室効果ガス排出の削減に貢献したと説明した。

さらに松本氏はGMO作物の安全性についても言及し、「食品」「飼料」「環境」の視点から、国際基準に基づいた科学的な評価が行われているとした。加えて、「よく受ける質問が、『食べ続けても大丈夫か』ということ。GM作物に導入された組み換え遺伝子が作るたん白質は、胃腸の中で消化されることが安全審査で確認されており、体内に蓄積されることはない」とした。

害虫抵抗GM作物の安全面についても、「害虫は、消化管に殺虫たん白質の受容体があるため、消化管が破壊され、殺虫される。一方、人間や動物は、殺虫たん白質の受容体がないことに加え、消化管内が酸性であることから、たん白質は分解される」と説明した。

〈大豆油糧日報 2018年9月28日付より〉