〈日本古来の調味料を進化、新たな価値提案し継承〉
ハナマルキのこうじ事業が第一ステージを突破しそうだ。国内から海外への販売を見据え、地道なメニュー提案を展開し、採用事例を積み重ねていく。そこで、同社平田伸行取締役に、話題をよんだ「透きとおった甘酒」を含めた今後の事業展開についてお聞きした。
ハナマルキ 取締役マーケティング部長兼広報宣伝室長・平田伸行氏

ハナマルキ 取締役マーケティング部長兼広報宣伝室長・平田伸行氏

──塩こうじの今期の売上目標を教えてください。

2018年の年間売上目標は10億円で、今期は目標に到達しそうだ。3年前に一つの目標として年間売上10億円を掲げた。今回いよいよ第一ステージの10億円を突破しそうなので、第二ステージでは30億円を目標に掲げていく。

──第二ステージへ向けた戦略について教えてください。

10億円達成といっても「液体塩こうじ」の認知はまだまだ低い。しかし、それは裏返せば「可能性がまだまだ大きい」ということ。「液体塩こうじ」は汎用性の高い調味料で、これまでもいろいろな切り口で提案しているが、まだ私たちが認識していない使い方があり、使い方の開発、提案についてはまだまだ多くの切り口がある。提案を地道に繰り返して、さらに認知を拡大していきたい。

宣伝の観点でいけば、これまで「クロスメディア戦略」というキーワードを掲げ、様々な「クロス化」にトライしてきたが、これも引き続き企画し、継続していく。「液体塩こうじ」は「新しい調味料」ということもあり、宣伝PRも定番の宣伝手段より、新しい宣伝手法で広めるやり方をとっていきたい。先日企画実施した、FMラジオとニュースアプリの連動企画といったメディアをクロス化させるやり方もあるし、宣伝とPRを組み合わせるなど、やり方はいろいろある。「クロス化」はおもしろい。

直近では、11月1日に長野・伊那工場にオープンする「みそ作り体験館」の完成発表プレスリリースをメディア各社だけでなく、インフルエンサー経由して一般消費者にも配信するという企画を実施する。SNSの発達で、プレスリリースも一般消費者に広く配信するという時代になりそうだ。

また、他社とのコラボレーションにも積極的に取り組んでいく。「液体塩こうじ」は多くの食材と相性がよく、コラボレーションは「液体塩こうじ」の強みを伝えやすい手段だ。これまでも、クレープ、アイスクリーム、スムージー、サラダ、ピザなど実績があるが、今後も意外性のあるコラボを中心に考えていきたい。来年春以降にいくつか発表できると思う。

昨年からABCクッキングスタジオとのタイアップで実施している液体塩こうじの料理教室「ハナマルキッチン」も効果的なPRの手段となっている。マス、ネットで宣伝も大事だが、やはり直接消費者と対面でコミュニケーションすることも大事。「ハナマルキッチン」という共有しやすいネーミングも効果的になっている。今年で2年目だが、継続的に行っていくことでさらに効果的になる。コンサートの全国ツアー的なイメージで極力全国各地で開催したいと考えている。

 ──業務用への採用はどうですか。

業務用では着々と導入事例が増えてきており、今後も採用事例を積み重ねていきたい。 また、海外での可能性がさらに広がってきていると感じる。

フレンチの一流シェフに「液体塩こうじ」に興味をもっていただいており、そのシェフにインタビューした映像を海外のPRで使用しているが、このようなツールも用意できるようになってきた。海外は国内同様に健康志向が強く、保存料や着色料を使用しない天然の調味料である「液体塩こうじ」は興味をもってもらいやすい商品だ。採用事例も生まれてきた。海外展開は今後期待できる。楽しみだ。

──御社は、トップアスリートの腸内細菌を研究するAuB(東京都中央区)、慶応大の研究所と共同で、塩こうじの腸内環境への効果・スポーツパフォーマンスへの効果を研究するプロジェクトを実施していますが、進捗の方はいかがですか。

アスリートのパフォーマンスを向上させる、興味深いデータがとれた。この結果は、近日中に発表する。また、このプロジェクトは、これで終わりにしない。今後はアスリートだけではなく、アスリート目指している子どもやその親たちにも、塩こうじを使っていただけるような取り組みにつなげていきたい。

──透きとおった甘酒と液体塩こうじを使ったドリンクを御社のホームページで提案していますが狙いは何ですか。

当社は、日本古来の調味料である塩こうじを液体化することによって、進化させ、新たな価値をつけることで、塩こうじという古来の調味料を発展させている。

甘酒に関しても同様に、日本古来の飲料を搾って透明化することで、進化させ、新たな価値をつけることで、甘酒という古来の調味料をさらに発展させていきたい。

「透きとおった甘酒」は液体塩こうじ同様、きれいな黄金の色をした透明な甘酒。これまで甘酒に抵抗があった方も手にとってくださる可能性がある。まさに「甘酒の進化」だ。

当社は「日本古来の文化を新たな価値をつけて発展継承させていく」ことが役割だと考えている。みそ、塩こうじに引き続き、その役割をこの甘酒でも果たしたい。

ハナマルキ「透きとおった甘酒」

ハナマルキ「透きとおった甘酒」

〈大豆油糧日報 2018年10月24日付より、一部改稿〉