18年産カナダ大豆生産は3%減の752万tを予測、マニトバで減産/AAFC

〈菜種生産は2,100万tを見込む、8月統計局予測から大幅上方修正〉
カナダ農務・農産食品省(AAFC)がこのほどまとめた、同国の穀物・油糧種子レポートによれば、18年産の穀物・油糧種子の生産量は、前年比1%増の8,647万tを見込んでいるが、期末在庫は国内需要がほぼ前年並みを見込む中で、輸出が増加見通しにあることから、10%減の1,254万tと減少予測にある。

なお、本紙関連の大豆の生産量は3%減の752万t、菜種は1%減の2,100万tと、共に減少を予想しているが、同レポートでは、同国西部における9月から10月にかけての多雨で冷涼な天候による作柄悪化と収穫遅延は反映していないほか、同国東部での大豆・コーンの収穫作業は11月初旬までに終えるかどうか難しいとの見通しを示している。各概要は次の通り。

△大豆=18年産大豆の生産高が減少するのは、単収は増加見通しにあるものの、作付・収穫面積が前年を下回ることによるもの。州別では、オンタリオ州は400万t、マニトバ州は夏場の高温乾燥天候の影響により、190万tに減少すると予測している。ケベック州は120万t、サスカチュワン州は30万tを予測している。

△菜種=18年産菜種の生産高は、同国統計局が8月末に発表した1,916万tとの予測から、大幅に上方修正となるが、作付・収穫面積が前年を下回ることに加え、単収もわずかに減少することから、生産高は前年を下回ると予測している。州別では、サスカチュワン州は1,139万t、アルバータ州は640万t、マニトバ州は310万tを見込んでいる。

10月初旬時点の菜種の収穫作業は、9月の多雨による影響で平年ペースを下回っているとしている。マニトバ州での収穫が最も進んでいるが、作業を終えるには少なくとも1週間の晴天が必要としている。また、アルバータ州で最も遅れており、サスカチュワン州はその中間にあるが、両州とも少なくとも2週間の乾燥天候が必要としている。

〈大豆油糧日報 2018年11月2日付より〉