イトーヨーカドー横浜別所店、精肉売場で“大豆ミート”を販売、売行きに手応え

イトーヨーカドー横浜別所店の精肉売場
イトーヨーカドー横浜別所店(横浜市南区)では、精肉売場で、大豆ミートの販売を試験的に開始し、その反響に手ごたえを感じ始めている。

松島孝義店長によれば、最初は豆売場で販売していたが、「売れ方が他の豆製品とは違っていた。健康を気にされているお客様が関心を寄せて購入を決めていたように見えた」とし、今年10月末に精肉売場で立ち上げた健康志向性の高い商品を並べた売場で、大豆ミートの販売を開始した。

松島店長は、「大豆ミートをコーナー化することで、お客様が今まで気付かなかった商品に気付いていただけるようになった。健康志向の高いお客様の注目を引き付けている」と商品力の高さに頷く。

イトーヨーカドー横浜別所店 松島孝義店長

イトーヨーカドー横浜別所店 松島孝義店長

その売場には、マルコメの「大豆のお肉」ダイズラボシリーズや大塚食品の「ゼロミート」シリーズが並べられている。
 
中でも、ダイズラボシリーズでは、「大豆のお肉」フィレ、ミンチ、ブロックをそろえ、メニューによって、形状を選ぶことができる。
 
メニュー提案型の総菜の素も取りそろえ、「キーマカレー」や「麻婆豆腐」、「ボロネーゼ」を販売している。一番よく売れているのは「キーマカレー」で、関連商材である「ナン」も売上を伸ばしているという。
 
〈試食販売で好調、「これ、本当に大豆なの」と来店者も驚き〉
松島店長によれば、「試食販売をした時は、良く売れる。『これ、本当に大豆なの?』とおっしゃられ、びっくりされるお客様が多い」。消費者の評価は高く、リピート率も高いと自信をみせる。購入者は40代からシニアの女性が多いのだという。
 
同店ではSNSを使った販促を展開しており、「こういうコーナーができましたと知らせたら、その日のうちにお客様がメッセージを表示した画面を持って、訪ねてきた。それが立て続けに起きた」とし、反響の大きさに驚いたという。
 
販売目標では、「ハンバーグの売上で例えると、ハンバーグ分類で10%の構成に高めていきたい。そのぐらいには育ってもらいたいし、チャンスはある」と意気込む。
 
これからは、「簡単にご家庭の食卓に並びやすいメニューから馴染んでいただいて、お客様自身で徐々にアレンジしたり、工夫が出てくれば、もっと認知度が上がってくるはず。さらに、メニュー提案に力を入れ、売場をどんどん進化させていきたい」と抱負を語った。
 
大豆ミートはヴィーガンやベジタリアン向けの食品としても注目されている。東京2020オリンピック・パラリンピックなどの大型イベントを控え、訪日外国人が増えることも予想される今、その潜在需要は計り知れない。
 
〈大豆油糧日報 2019年12月11日付〉