雑穀と大豆ミートに野菜の「パパっとDelisala」シリーズ、健康&華やかなデリカ風サラダを簡単に/ヤマサン食品工業〈大豆が拓く食の可能性〉

ヤマサン食品工業「パパっとDelisala」(豆ミックス、さつまいもミックス、かぼちゃミックス、根菜ミックス)
ヤマサン食品工業(富山県射水市)は5月上旬、今まで市場になかったという雑穀と大豆ミートに野菜をプラスしたサラダトッピング新商品「パパっとDelisala(デリサラ)」シリーズを発売した。

試食したバイヤーからは、おいしいと反応も良く、関西のリージョナルスーパーには発売と同時に導入され、北陸の有力スーパーでも試験導入となり、カット野菜コーナーで販売されるなど、好調なスタートを切っている。

ヤマサン食品工業はこれまで、スーパーの青果売場で、山菜や野菜類の水煮商品を展開してきが、販路拡大を目指して窒素充填包装設備を導入し、2020年9月に初の窒素充填包装商品「まめな食卓シリーズ」を発売した。

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第2弾商品となる「パパっとデリサラシリーズ」は、カット野菜や生野菜などいつものサラダにトッピングするだけで、健康的で見た目にも華やかなデリカ風サラダが簡単に作れる。ラインアップは「豆ミックス」「さつまいもミックス」「かぼちゃミックス」「根菜ミックス」の4種類で、いずれも5種類以上の素材を使っており、配色にもこだわっている。

パッケージデザインにもこだわった。開発担当者は、「20〜30代の女性向けということで、自分の信念を貫いて、かわいい感じを目指した。さまざまな具材を使っていることを伝えたい」としている。コロナ禍で内食が増える中、SNS映えするよう皿にもこだわり、4商品とも異なる店を回って手に入れた皿で撮影したという。

〈4種類全てに大豆ミート使用、常温で持ち歩けて使い切り、弁当としての利用にも〉
4種類全てに大豆ミートを使用しているのも特徴だ。サラダに食べ応えがプラスされ、低脂質でコレステロール0でもあることから、ヘルシーにたん白質が摂取できる利点がある。内容量60gのため1回で使い切れ、野菜の上にかけるだけでなく、そのままサラダとしてもおしいく食べることができるとしている。

「大豆ミートが流行っており、食べてみたいという人はいるが、実際に食べたことのある人はまだ少ない。牛肉を全て大豆ミートに置き換えるのは難しいが、少量でサラダにかける手軽な商品なので、大豆ミートに抵抗があるという人にも手に取ってもらいたい」と、トライアルに最適なこともアピールする。

市場にはこれまで、サラダにトッピングする商品として、雑穀と大豆ミートを組み合わせた総菜はあったが、野菜、大豆ミート、穀物の3種類がミックスされている商品はなかったという。「コロナ禍で健康に気遣い、ダイエットをしている人もいる。スーパーのカットサラダが売れているが、栄養的に足りないと感じている人達に対し、はまる商品」と強調する。ターゲットは20〜30代の単身者とするが、主婦層も含めて健康志向の高い人全般を狙っている。

大豆ミートには牛肉や豚肉タイプもあるが、「パパっとDelisala」シリーズには、鶏肉タイプのそぼろに近いものを使っている。くさみが少なく、ほかの野菜の味を邪魔しないことから選択したといい、さまざまなメーカーの商品の試食を重ねた。レトルト殺菌する商品のため、「熱をかけると食感がやわらかくなるので、風味と食感を見てチョイスした」と振り返る。

また、「パパっとDelisala」シリーズには充填液として、りんごの果汁を入れているが、大豆ミートのくさみを軽減し、ほどよいしっとり感を出す効果があったという。元々は、主食になる「パワーサラダ」として肉と野菜と果肉を使うことを試みたが、果肉の代わりに果汁で演出できないか考え、試したことが奏功したとしている。

「パパっとDelisala」シリーズは常温で持ち歩ける上、使い切りなので、コンビニで購入したカット野菜にかけるなど、弁当としての利用も可能だ。また、主婦であれば、昼食時に冷蔵庫にある残った野菜を活用して手軽に食べられることも提案する。用途としては、冷凍パスタのトッピングにしても、栄養バランスの良い食事が取れると訴求しており、「さつまいもミックス」や「かぼちゃミックス」はカレーにかけてもおいしいという。

〈大豆油糧日報2021年6月10日付〉