余剰・廃棄された食材を使い商品化・メニュー化に取り組む、「東京ハーヴェスト2021」概要説明/オイシックス・ラ・大地

フードロス食材を使った商品群
食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地は、「フードロスゼロを目指した取組強化記者会見」を都内で開き、その一環として開催される「東京ハーヴェスト2021」(10月16日〜30日)の概要を説明した。

「東京ハーヴェスト」は、フードロス削減を目的に「#捨てないを始める」をテーマにして、農家、漁師、畜産家など食の作り手の素晴らしさを国内外に発信し、感謝と尊敬の気持ちを形にして伝えるイベントとなっている。規格外の食材や生産工程で生まれるフードロス食材、需要の変化により余剰や廃棄となった食材などを活用して製品化する企業・団体を募り、商品化・メニュー化することで、食品流通の川上から川下までの全体で、フードロス削減に取り組む機会を提供する。

冒頭あいさつした高島宏平社長は、「現状、食品ロス量は600万t。業務用で半分、家庭用で半分となっており、年間1人当たり約50kg捨てている。温室効果ガスの問題が世界的に重要なトピックとなっている。単に食べ物がもったいというだけではない。食品の製造プロセスにも問題があり、かなり温室効果ガスが排出されている。全体の3分の1近くが食品を作るプロセスで温室効果ガスが発生している。食品を作ることは地球に対して大きな影響を与えている。そういう状況の中で明らかに作りすぎて、捨てている状況があり、それを続けていくことはできない。人類はまだ増え続けている中で、いかに効率良く食べ切るかが重要だ」とした。

オイシックス・ラ・大地 高島社長

オイシックス・ラ・大地 高島社長

 
そこで、「東京ハーヴェスト」では、ロスされている食材をピックアップして、それを使って商品化するプロジェクトを運営していく。
 
高島社長は、「フードロスの問題は使うわれわれだけの問題ではなく、作っている人もそれを当たり前と受け入れてしまっていて、疑問を感じていない。疑問を感じていても諦めてしまっていることが非常に多い。このイベントでは、傷のついた桃など、今までの流通経路では食べることができなかった食材を使って、商品化・メニュー化することができることを証明していく」と宣言した。
 
〈大豆油糧日報2021年10月19日付〉