ヴィーガン食ミールキット「NEXTハラミボウル」発売、オイシックスとネクストミーツがコラボ

オイシックス・ラ・大地×ネクストミーツ「NEXTハラミボウル」
オイシックス・ラ・大地は4月4日、品川区の本社で、ヴィーガン食のミールキットブランド「Purple Carrot(パープルキャロット)」にて、ネクストミーツとコラボレーションした新メニュー発表会とメディア試食会を開催した。

4月7日から販売する新メニューは、ネクストミーツの代替焼肉「NEXTハラミ1.1」を使用した「NEXTハラミボウル」(税込1501円)で、ヘルシーでありながら、満足感のある食事を手軽に摂れるように、おいしさや彩り、栄養バランス、焼肉とは一味違ったおいしさにこだわったとしている。 

まず、パープルキャロットブランドマネージャー尾花美咲氏が同ブランドの背景について、米国で2014年に誕生し、2019年に同社が販売会社を100%子会社化、日本でも2019年10月から展開開始したことを説明した。「連結後は増収増益を継続している。日本展開2年で120万食を突破し、定期会員は1万8000人になる。『時々ヴィーガン』という緩さが良いと評価されている」と紹介した。

ネクストミーツ・佐々木英之社長と、オイシックス・ラ・大地パープルキャロットブランドマネージャー尾花美咲氏

ネクストミーツ・佐々木英之社長と、オイシックス・ラ・大地パープルキャロットブランドマネージャー尾花美咲氏

食品宅配サービスOisix(オイシックス)では2021年2月から、「NEXTカルビ1.1」と「NEXTハラミ1.1」を販売しているが、「評価は4.2と、オイシックスの中でも高評価」だという。今回のコラボについては、「パープルキャロットの主力商品は豆腐そぼろを使ったものが多く、塊肉のような商品はなかった。オイシックスでさまざな代替肉を販売している中で、おいしいと反響のあるネクストミーツと最初にコラボしたいと考えた」とする。「ハラミのギュギュっとした食感の方が、今回のメニューとの相性が良さそうと考えて選んだ」と明かす。 
 
〈資材高騰の影響で専用工場の計画ズレ込む、加工工程の見直しで値下げを実現〉
ネクストミーツの佐々木英之社長も登壇し、「当社は設立2年弱の会社だが、さまざまな話題を提供し、海外を含めて代替肉市場を盛り上げていこうと考えている。最近ではミルクやツナなどの代替品も発売しているが、選択肢を増やしていければと、肉以外の動物性食品も置き換えていこうと考えている。おいしくないと続かないので、我慢して食べる健康食品という感覚ではなく、おいしいから食べたいと思えるものを、さまざまな会社と組みながら提案していければと思っている」と語った。 
 
「同ハラミ1.1」については「かなり柔らかめの食感で、ジューシーに仕上げている」とし、原料の大豆は、「同カルビ1.1」が海外産で、「同ハラミ1.1」は国産を使っているとした。 
 
佐々木社長は採用状況について、「小売ではスーパーやドラッグストア、外食では焼肉店以外にもホテルや中華料理、ハンバーガー系の採用も多くなっている。この春からスーパーの取り扱い店舗も増えている」と紹介した。 
 
海外展開では、台湾、香港、シンガポール、ベトナム、米国ではリリース済みで、「もう少しで欧州にも進出するが、戦争の影響でタイミングは遅れている。販売国では評価が高く、米国でも肉として使いやすいと、大手がいる中で良さが伝わっている。今年は海外にもっと力を入れていく」と展望を語った。 
 
代替肉専用工場は今年夏頃の稼働を予定していたが、「資材高騰の影響を受けて、計画は思ったよりズレ込んでいる。資金調達など、しっかりと準備が必要だ。世の中の動きもまだ見えず、戦争などもある状況で年内は難しい」と見通しを語った。 
 
ネクストミーツは4月1日から、生産効率化により「NEXTカルビ1.1」や「NEXTハラミ1.1」など4商品の卸売価格を約30%値下げした。「現在使っている原料にはまだ高騰の影響が出ていない。昨年から加工工程の見直しを行ってきたが、ようやく実現できた。代替肉は高いというイメージを持たれている人が多いので、買いやすい値段まで、今後も可能な範囲で下げていきたい。例えば50年製造し続けている菓子の製造ラインだと、もう限界まで値下げの方法が考えられていると思うが、代替肉の製造工程はまだまだ確定していない。そこを見直すだけでも削ることは可能だ」と説明した。
 
〈大豆油糧日報2022年4月5日付〉