第17回さぬきうどんタイムカプセル、「近未来のうどん」を提供【吉原食糧】
吉原食糧(香川県坂出市、吉原良一社長)は今月3日に、本社製粉工場敷地内で17回目となる「さぬきうどんタイムカプセル」を開催した。来場者は約830人。
同イベントは「食べて知る、さぬきうどんの歴史と未来」をテーマに07年から毎年秋に開催しており、2つの時代のさぬきうどんを食べ比べするイベントになっている。今年は当時の記録に基づく石臼製粉で原料は「さぬきの夢2009」を使用した「大正12年を想定したさぬきうどん」と、香川県が開発した新品種小麦「さぬきの夢2023」を使用した「近未来のうどん」を1杯100円で提供した。食べ比べには長蛇の列ができた。
食べ比べをした参加者の72%が「近未来のうどん」を支持した。昨今ではそばのような風味のある褐色の麺も人気になっていることから「大正12年を想定したさぬきうどん」へは、「噛むほどに小麦の香りがおいしい」といった香りに関する意見が多く集まった。
また会場では、香川県産強力小麦「はるみずき」を使用したパンの販売や、香川県産裸麦・もち麦粉を使用した蒸しパンやパンケーキの試食と販売をしたほか、伊吹島のイリコや瀬戸内のオリーブ油、坂出市で採れたみかんの販売も行った。
「~さぬきうどんとは何か~ 歴史セミナーと手打ちの実演」では、吉原社長による「さぬきうどんが、なぜこれほど全国で人気を得ているのか」を解説するセミナーや、さぬき麺業の香川政明社長による手打ちうどんの製法指導と実演を行った。
今後も同イベントの継続に加え、地元・香川県の人の食感や味わいの好みや「さぬきうどんの未来」について探求し、時代に適合する「さぬきうどん用小麦粉」の開発を進めていく。

〈米麦日報 2025年11月20日〉







