「パン屋で働いて良かったと思ってもらいたい」=全パン連60周年記念式典開催

全パン連(西川隆雄会長、写真)は5日、夏の全国理事長会を開催。同日に創立60周年を記念した記念式典、記念祝賀会を開催した。記念式典では、功績のあった会員・従業員に対し、農林水産大臣感謝状、食品産業局長感謝状、文部科学大臣感謝状、全国学校給食会連合会会長感謝状が贈られ、全パン連会長表彰も行われた(8~9面に受賞者一覧)。記念式典の冒頭、西川会長は「5,000~6,000軒ものパン屋があった時代には、仕事もどんどん増えていった。しかし、30年くらい前を境に減少が続いている。学校給食のパンも今では週にゼロ回のところもあり、あっても1~2回。どう考えてもパンだけでは仕事にならない。60周年を迎え、“もう一回頑張ろう”というところだが、パン屋を継ぐ後継者も少なくなってきた。活き活きとした話が出てこなくなってきている。しかし、“それでもやろう”という決意も聞き嬉しく思う。パン業界では年間に120万tの小麦を使う。これまで内麦でパンを作るのは難しかったが、“ゆめちから”というまさに“ゆめ”のような小麦も出てきた。薄力粉を混ぜてパンにすると、アメリカ産よりも、カナダ産よりも美味しいパンができるようになってきた。ここに1つの大きな光があるのではないだろうか。パン工業会で約80%のパンを作っているのに対し、我々の作るパンは10%にも満たない。しかし、小さいパン屋も生き残ってほしい。昔は、週刊誌とパンの価格は一緒だった。100円以下のパンをやめて、当たり前のことが当たり前にできるようにし、パン屋で働いて良かったなと思ってもらえるように努力したい」と述べた。

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