小泉進次郎農相に米の安定供給確保など要請「米増産分はパックご飯が受け皿に」=全国包装米飯協会

全国包装米飯協会(佐藤元会長=サトウ食品社長)は7月8日、小泉進次郎農相に、国内産原料米穀の安定供給の確保について要請した。
要請した具体的な内容は、以下の2点。
〈1〉主食用米が適正価格で安定的に供給される施策の推進
〈2〉主食用米が円滑に流通し調達が安定するよう生産者団体や卸売業者などの流通関団体に対して必要な指導などを行うこと
佐藤会長は「レトルトご飯からパックご飯に主流が変わり35年余り経ち、家庭の食卓で受け入れられている。自然災害やコロナ禍などで需要が拡大した。会員各社の製造設備増強も進んでいる。食卓における非常事態(炊き忘れなどご飯がない)時に、パックご飯を出すシチュエーションが増えている」などと需要増の背景を説明した。
続けて、原料調達については、各社が苦労しており安定価格・供給への支援を求めた。その上で、伸長が続くパックご飯業界が、今後の米生産増産分の受け皿になれるとした。そのほか、海外輸出について、数量は少ないものの需要が拡大しており、各社が将来を見据え生産体制を整えているとした。
小泉農相は「(業界を)後押ししたい」と述べるに留まった。
◆サトウ食品10月出荷分からパックご飯、包装餅を値上げ
なお、サトウ食品では10月1日出荷分から、パックご飯を11~17%、包装餅(切餅、まる餅)を17~29%値上げする。いずれも原料米価格の高騰、資材費・物流費・人件費などの上昇が理由。同社のパックご飯の値上げは2025年6月、包装餅は3月に続く実施となる。
〈米麦日報2025年7月9日付〉